STEP1では、文書に折り目の位置の目印を付けました。
これにより、文書を折る作業がしやすくなり、尚且つ、封筒の大きさに合わせて文書を折ることができるので、封筒内で文書がスカスカ動いてしまって、窓から宛名が見えなくなるという事態を予防することができました。
このSTEP2では、宛名を印刷するための欄を作っていきます。
もちろんここにもコツがありますヨ。
封筒の各部を測る
STEP1では、封筒に合わせて折った文書の折り目までの距離を定規で測っていきましたが、STEP2では、封筒の方を定規で測っていきます。
実際に測る場所は、
(1)窓の高さ
(2)窓の横幅
(3)封筒の上端から窓の上端までの距離
(4)封筒の左端から窓の左端までの距離
そして、
(5)封筒の横幅と文書の横幅の差
です。
(5)封筒の横幅と文書の横幅の差を測る際、封筒と文書の端をビッチリ合わせて測らず、文書をちょっぴり内側にズラして測った方がおすすめです。
文書は封筒の中に入るので、封筒の紙厚とか、そういった分 内側にズレて、ピッチリ合うことはないからです。
じゃぁ、どれ位ずらせばいいんだとか、そういう「さじ加減」をきっちり言ってくれないと不安でしょうがないという方は、ビッチリ合わせても構いません(笑)。
それ位、(5)封筒の横幅と文書の横幅の差の計測はゆる〜くで大丈夫ということです。
また、差が無い!という方は、(5)は「0mm」ということになります。
宛名欄の作成
それでは早速、宛名欄を作っていきましょう!
宛名欄は、テキストボックスを使って作成します。
[挿入]タブの[図形]ボタンにある、[テキストボックス]をONにして、テキストボックスを描きます。
大きさも位置も、後からちゃんと整えるので、適当で構いません。
大きさも位置も適当に描いたので、テキストボックスが重なって、文章が見えなくなってしまっても全然OKです。
それでは、描いたテキストボックスの大きさをいくつにすればいいのか考えていきましょう。
今回の例で使う封筒の窓の高さは「45mm」なので、テキストボックスの高さも「45mm」に設定することになります。
封筒の窓の横幅は、今回の例で使う封筒では「90mm」ですが、
封筒の横幅と文書の横幅の差が「20mm」あるので、配送時に、この「20mm」の分だけ文書が動いてしまうことが考えられます。
「20mm」の差の分だけ動いてしまったとしても、窓から宛名がちゃんと見えるように、テキストボックスの横幅は、この差の分だけ小さく設定します。
というわけで、「90mm」−「20mm」=「70mm」となるので、テキストボックスの横幅は、今回の例では「70mm」に設定することになります。
ここで、横方向は差の分だけテキストボックスの大きさをマイナスしたけど、縦方向の差は考える必要は無いの?と思った方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、元々STEP1で、封筒の高さに合うよう、文書を折ることに決めているので、封筒の中でスカスカ動く可能性は、この時点では横方向だけなため、縦方向に関しては、差を考える必要はありません。
それではテキストボックスの大きさを、ここまでで割り出した値に設定していくことにしましょう。
テキストボックスを選択し、
【Word 2013・2010】[描画ツール]の[書式]タブ、[サイズ]グループで、[図形の高さ]と[図形の幅]を設定します。
【Word 2007】[テキストボックスツール]の[書式]タブ、[サイズ]グループで、[図形の高さ]と[図形の幅]を設定します。
この時、STEP1でもそうでしたが、「70mm」と設定したのに「69.99mm」に自動的になってしまった、というような、1ミリにも満たない自動調整は、Wordさんが勝手にやってることなので、気にしないでください。
指定した大きさにすることができました!
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宛名欄の位置
今度は、描いたテキストボックスの位置をどこにすればいいのか、考えていきましょう。
今回の例で使う封筒の上端から窓の上端までの距離は「13mm」なので、テキストボックスの位置も、文書の上端から「13mm」の位置に設定することになります。
そして、封筒の左端から窓の左端までの距離は「23mm」なので、テキストボックスの位置も、文書の左端から「23mm」の位置に設定することになります。
それでは、テキストボックスの位置を、これらの値に設定していくことにしましょう。
テキストボックスを選択し、
【Word 2013・2010】[描画ツール]の[書式]タブ、[配置]グループにある、[文字列の折り返し]をクリックし、
【Word 2007】[テキストボックスツール]の[書式]タブ、[配置]グループにある、[文字列の折り返し]をクリックし、
【Word 2013・2010・2007】
一覧から[その他のレイアウトオプション]をクリックします。
表示されたダイアログボックスの[位置]タブ(Word 2007では[配置]タブ)で設定していきます。
ページの端からの距離を指定することになりますので、[右方向の距離][下方向の距離]ともに、[基準]は「ページ」となり、更に先ほど定規で測ったそれぞれの値を設定します。
また、この宛名欄であるテキストボックスは、文書を編集する際の、段落や文字の移動に連動して動いてしまうようでは困るので、[文字列と一緒に移動する]のチェックが外れていることを確認します。
(今回の設定のパターンでは、このチェックは最初から外れているのですが、「宛名欄は動いては困る」を意識するため、確認しています。)
最後に[OK]ボタンをクリックすると、
指定した位置に、テキストボックスを配置することができました!
宛名欄と周囲の文章との兼ね合い
現時点では、テキストボックスに枠線が設定されていますが、これは後から消すので、今はそのままにしておいてください。
枠線があった方が、この後の設定もやりやすいからです。
それから、宛名欄であるテキストボックスと、その周囲にある文章とのバランスの兼ね合いは、文字列の折り返しで設定します。
今回の例の文書のように、元々左上のスペースが空いている文書で、なおかつ、テキストボックスの位置を整えた現時点で、テキストボックスと最初から文書内にあった文章が重なっていない場合には、テキストボックスの文字列の折り返しは、「前面」がオススメです。
「前面」は、テキストボックスを文章が避けて跳ね返ることがないので、元々の文書のレイアウトが保たれます。
もし、元々文書の左上に空いているスペースが無く、なおかつ、テキストボックスの位置を整えた現時点で、テキストボックスと最初から文書内にあった文章が重なり合っている場合には、テキストボックスの文字列の折り返しは、「上下」がオススメです。
「上下」は、テキストボックスの上下にだけ、文章が跳ね返されます。
ただ、文章が跳ね返されてしまう分、1ページの中に文章が収まりきらなくなることもありますので、設定後は文書全体のバランスを見る必要があります。
肝心の、文字列の折り返しの設定方法は、まず、テキストボックスを選択します。
【Word 2013・2010】[描画ツール]の[書式]タブ、[配置]グループにある、[文字列の折り返し]をクリックし、
【Word 2007】[テキストボックスツール]の[書式]タブ、[配置]グループにある、[文字列の折り返し]をクリックし、
【Word 2013・2010・2007】
一覧から設定したいものをクリックで選ぶだけです。
さぁこれで、封筒の窓に合う、宛名欄を作ることができました!
次のSTEP3では、いよいよメインイベントの差し込み印刷の設定となります!