PowerPointでは、同じ文書内の1枚1枚を、「ページ」ではなく「スライド」と言います。
なので、各スライドが何枚目なのかを示す番号のことも、「ページ番号」ではなく「スライド番号」と呼びます。
こういったスライド番号や日付はもちろん、会社名などのお好みの文字を全スライドに入れたい時には、[ヘッダーとフッター]という機能を使います。
ちなみに[ヘッダーとフッター]は、基本的には「全スライドに表示したい文字を入れる」機能ですが、全スライドではなく、文書内のこのスライドにだけ設定する、ということもできます。
どちらにしても基本操作は同じです。
今回は下の図のような文字がスライドに表示されるよう、設定していくことにしましょう。
まず、スライドにヘッダーやフッターを設定する時には、[標準]表示モードか[スライド一覧]表示モードの、どちらかの状態で操作していきます。
どちらを選ぶかは完全にお好みで。どっちでもOKです。
まずは[標準]表示モードで操作する場合。
「このスライドにだけ設定したい!」という場合には、画面左側のスライドの一覧で設定したいスライドをクリックで選択し、そのスライドを表示しておきます。
全スライドに設定したい場合には、どのスライドが表示されていてもOKです。
[スライド一覧]表示モードで操作する場合で、「このスライドにだけ設定したい!」という場合には、やはりスライド一覧の中から設定したいスライドをクリックで選択しておきます。
全スライドに設定したい場合には、どのスライドが選択されていてもOKです。
[挿入]タブ、
[テキスト]グループの[ヘッダーとフッター]をクリックすると、
ヘッダーとフッターを設定するためのダイアログボックスが表示されます。
このダイアログボックスの[スライド]タブで設定していきます。
それでは下記で、このダイアログボックスの各設定について、詳しく見ていきましょう!
日付と時刻
日付や時刻を入れたい場合には、[日付と時刻]にチェックを付けると、[自動更新]か[固定]のどちらかが選択できるようになります。
[自動更新]は、文書を開くなどの、節目となる様々な操作のタイミングで、その時点の日付や時刻に自動的に更新されます。
[自動更新]を選択し、その下の[▼]をクリックすると、
日付だけなのか、時刻だけなのか、それとも両方なのか、様々な表示形式の中から選択できます。
でも、「西暦じゃなくて和暦タイプの日付がいいなぁという場合には、
【PowerPoint 2013】 [カレンダーの種類]が「グレゴリオ暦」だと西暦が表示されるので、
【PowerPoint 2010・2007】 [カレンダーの種類]を「西暦」ではなく、
[カレンダーの種類]を「和暦」にすると、一覧から和暦の日付が選択できるようになります。
[固定]を選択した場合には、入力した日時が更新されることはなく、いつでもそのまま表示されます。
[固定]を選択すると、その下の欄にとりあえずの日付が表示されますが、これを自分で好みの日付に入力し直します。
和暦が良ければ、自分で「平成○○年・・・」のように入力し直します。
スライド番号
冒頭でもご紹介しましたが、PowerPointではスライドに付ける番号のことを、「ページ番号」ではなく「スライド番号」と呼びます。
スライド番号を表示したい場合には、操作はとっても簡単♪
[スライド番号]にチェックを付けるだけです。
好みの文字を設定したい
会社名や部署名、自分の名前などの、好みの文字を設定したい場合には、
[フッター]にチェックを付け、その下の欄に、好みの文字を入力します。
この時、「[ヘッダー]という欄は無いのか?」と思う方もいらっしゃると思うのですが、PowerPointでは、WordやExcelのヘッダー/フッターに関する考え方とは違います。
これについては後でご説明しますので、とりあえず、「好みの文字を入れたい場合には[フッター]欄に入力」と覚えてください。
最後に悩む「どっちのボタンを押せばいい?」
ここまででダイアログボックスの設定をしてきたわけですが、最後の最後で悩むのが、[適用]と[すべてに適用]、どちらのボタンを押せばいいのか?ということ。
【PowerPoint 2013】 これらのボタンはダイアログボックスの一番下にあります。
【PowerPoint 2010・2007】 これらのボタンはダイアログボックス右上にあります。
[ヘッダーとフッター]は、基本的には「全スライドに表示したい文字を入れる」機能ですが、全スライドではなく、文書内のこのスライドにだけ設定する、ということもできます。
なので、「文書内のこのスライドにだけ設定したい」という方は、一番最初に設定したいスライドを選択してから、このダイアログボックスを表示しています。
というわけで、「文書内のこのスライドにだけ設定したい」という場合に[適用]ボタンをクリックすれば、選択しておいたスライドにだけ、ダイアログボックスで設定した文字が表示されます。
それに対し、[すべてに適用]ボタンをクリックすれば、文書内の全スライドに、ダイアログボックスで設定した文字が表示されます。
また、「全スライドに設定したいことはしたいんだけど、このような表紙となるスライドだけには、例外としてヘッダーとフッターを設定したくないんだよね〜」という場合には、
[タイトルスライドに表示しない]にチェックを付けた上で、[すべてに適用]ボタンをクリックすれば、表紙用の「タイトルスライド」のレイアウトになっているスライドだけには、ヘッダーとフッターが設定されません。
ただし、[タイトルスライドに表示しない]にチェックを付けた場合のスライド番号の設定には、もうひと工夫が必要です。
詳しくは「表紙以外に「1」から始まるページ番号(スライド番号)を振るには」をご覧ください。
これで、ダイアログボックスで設定した文字を、スライドに表示させることができました!
PowerPointにヘッダーは無いのか?
Officeでは、文書の上部と下部を、人間の体にたとえた名付け方をしています。
文書の上部に表示させる文字を、「頭」を意味する「head」から「ヘッダー」と呼び、文書の下部に表示させる文字を、「足」を意味する「foot」から「フッター」と呼んでいます。
WordでもExcelでも、文書には「ヘッダー領域」と「フッター領域」というものがあり、Word・Excelそれぞれに、この領域を個別に設定できるようになっています。
ところがPowerPointでは、[ヘッダーとフッター]ボタンをクリックすると、
[ヘッダーとフッター]ダイアログボックスには、[フッター]欄はあるものの、[ヘッダー]欄はありません。
そして尚且つ、[ヘッダーとフッター]ダイアログボックスで設定したものは、スライド番号であろうと、好みの文字であろうと、すべてスライドの「足元」である、スライドの下部に表示されます。(スライドのテーマによっては、スライドの上部や右端などに表示される場合もあります。)
実はPowerPointの場合、WordやExcelのような厳密な「ヘッダー領域」「フッター領域」という場所は無く、[ヘッダーとフッター]ダイアログボックスで設定したものは、とりあえずの場所に表示されます。
そして、[ヘッダーとフッター]機能で表示させた文字を、「スライドの上部に表示させたい」、「スライドの下部にあることはあるけど、スライドの右下ではなく左下の方がいい」などのように位置を変えたい場合には、「スライドマスタ」という機能を使って、位置を整えます。
また、[ヘッダーとフッター]機能で表示させた文字の、「色やフォントサイズなどが気に食わない!」という場合も、「スライドマスタ」という機能を使って、書式を整えます。