INDIRECT関数の基本
Excel 2016・2013・2010
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これは「&」を使った数式で、「Aという文字と2という数字をくっつけてね」という意味。
「A」がダブルクォーテーションで囲まれていますが、これは数式内の文字はダブルクォーテーションで囲むのがExcelのお約束だから。
「2」は数字で、文字ではないのでダブルクォーテーションでは囲みません。
数式を入力後、数式バーの[入力]ボタンか、キーボードの[Enter]キーを押すと、
数式の答えが表示されました!
「Aという文字と2という数字をくっつけてね」という数式を入力したので、「A」と「2」がくっついて「A2」と表示されました。
(今回はどんな数式を入力したかを分かりやすくするため、隣のセルに入力した数式を記載してみました。)
INDIRECT関数を設定してみよう
続いて今度はD3番地に、
このようなINDIRECT関数を使った数式を入力してみることにしましょう。
数式内の引数は、先ほど入力したものと全く同じですが、INDIRECT関数を通すことによってどう変わるのかを見てみます。
まずは数式を入力したいD3番地を選択し、[関数の挿入]ボタンをクリックします。
関数を指定するためのダイアログボックスが表示されるので、[関数の分類]で「すべて表示」を選択すると、すべての関数が[関数名]欄にABC順で表示されます。
今回はINDIRECT関数を使いたいので、一覧から「INDIRECT」をクリックで選択し、[OK]ボタンを押します。
ちなみに、この一覧から「INDIRECT」を選択する際、「INDIRECT」の頭文字である「I」のところまで、一瞬でスクロールする技を使うと便利です。
前のダイアログボックスで「INDIRECT」を選択して[OK]ボタンをクリックすると、このようなダイアログボックスが表示されます。
[参照文字列]欄に図のように入力してみます。
このような設定の意味については後ほどご説明しますので、まずは操作だけしてみてください。
次の[参照形式]欄にはR1C1形式というもので数式を組み立てたい方だけが必要なものなので、普段は省略するもんだと思っていただいてOKです。
関数の設定が終わったので、ダイアログボックス右下の[OK]ボタンをクリックしてみましょう。
今度は「A2」という文字が表示されるのではなく、A2番地に入力されている「焼肉定食」という文字が表示されました!
これはどういうことなのか、1つ目に入力した数式と比べながら、考えていくことにしましょう。
まず1つ目の数式は、「Aという文字と2という数字をくっつけてね」という意味だったので
単純に「A」と「2」がくっついた「A2」と表示されました。
ところがINDIRECT関数は、指定した文字を、「文字」としてではなく、数式の中で使えるような「セルの名前」として認識してねという関数。
「A」という文字と「2」という数字をくっつけると「A2」になるわけですが、それを「A2」という文字としてではなく、「A2」という名前のセル、つまり「A2番地」として認識するので、その結果、
A2番地に入力されているものが表示された、というわけです!
というわけで、INDIRECT関数の数式はこのようになります!
引数の中にセルを指定すると
練習用ファイルを操作しながらご覧いただいている方は、画面左下のシート見出しをクリックして、「Sheet2」に切り替えておきます。
このシートのA1番地には「5」という数字が、そしてA5番地には「海鮮丼」という文字が入力されています。
それではこのシートのD2番地を選択して、
今度はこのような数式を入力してみることにしましょう。
これは先ほどと同様「&」を使った数式ですが、数式の後半部分に「A1」という箇所があります。
どうしても先ほどの数式の記憶があるので、「A1」のAのところにダブルクォーテーションが付いてないじゃん!と思いそうですが、これは難しく考える必要なく、「A1」というセル番地のこと。
この数式の最初にある「A」には文字を表すダブルクォーテーションが付いていますので、最初の「A」は「Aという文字」となりますが、次に来る「A1」はA1番地をあらわすので、この数式は「Aという文字と、A1番地に入っているものをくっつけてね」という意味になります。
セルはいわば「入れもの」ですから、数式内にセル番地が指定されているときは、「そのセルに入っているもの」という風に考えるわけです。
数式を入力する際、数式のすべてを手入力しても構いませんし、「&」まで入力した後、
実際のA1番地をクリックすると、数式の「A1」の部分を手軽に入力することができます。
数式の入力が終わったら、数式バーの[入力]ボタンか、キーボードの[Enter]キーを押すと、
数式の答えが表示されました!
「Aという文字と、A1番地に入っているものをくっつけてね」という数式を入力し、
そのA1番地に入っているものは「5」なので、
「A」という文字と「5」がくっついて、
「A5」と表示されました。
続いて今度は、D3番地に、
このようなINDIRECT関数を使った数式を入力してみることにしましょう。
数式内の引数は、先ほど入力したものと全く同じですが、INDIRECT関数を通すとどう変わるかを見てみましょう。
まずは数式を入力したいD3番地を選択し、[関数の挿入]ボタンをクリックします。
関数を指定するためのダイアログボックスが表示されるので、[関数の分類]で「すべて表示」を選択してもいいですし、先ほど使ったばかりなので[最近使った関数]を選択してもいいです。
そして[関数名]欄から「INDIRECT」をクリックで選択し、[OK]ボタンをクリックします。
表示されたダイアログボックスの[参照文字列]欄に、図のように入力しますが、この時も数式のすべてを手入力しても構いませんし、
「&」まで入力した後、
実際のA1番地をクリックすると、数式の「A1」の部分を手軽に入力することができます。
[参照文字列]の設定が終わったので、ダイアログボックス右下の[OK]ボタンをクリックしてみましょう。
(重ねての解説になりますが、2つ目の引数[参照形式]は、R1C1形式というもので数式を組み立てたい方だけが必要なものなので、普段は省略するもんだと思っていただいてOKです。)
数式の答えが表示されました!
今度は「A5」という文字が表示されるのではなく、A5番地に入力されている「海鮮丼」という文字が表示されています!
これについても、1つ目の数式と比べながら、どういうことなのかを考えていきましょう。
まず1つ目の数式は、「Aという文字と、A1番地に入っているものをくっつけてね」という数式を入力し、
A1番地には「5」と入力されているので、
「A」という文字と「5」がくっついて、
「A5」と表示されました。
ところがINDIRECT関数は、指定した文字を、「文字」としてではなく、数式の中で使えるような「セルの名前」として認識してねという関数。
「A」という文字と、A1番地に入力されている「5」をくっつけると「A5」になるわけですが、それを「A5」という文字としてではなく、「A5」という名前のセル、つまり「A5番地」として認識するので、その結果、
A5番地に入力されているものが表示された、というわけです!
引数の中にセルを指定する例を、もう少し見てみよう
ここまで見ていただいたように、INDIRECT関数の引数[参照文字列]の中には、文字や数字だけでなく、セル番地を指定できることが分かりました。
そしてセル番地を指定すると、「この文字を」ではなく、「このセルに入っているもの」という考え方になるわけですね。
それでは、INDIRECT関数の引数[参照文字列]に、セル番地を指定する例を、もう少し見てみることにしましょう。
練習用ファイルを操作しながらご覧いただいている方は、画面左下のシート見出しをクリックして、「Sheet3」に切り替えておきます。
このシートのA2番地には「A4」という文字が、そしてA4番地には「プリン」という文字が入力されています。
それではこのシートのD2番地を選択して、
今度はこのような数式を入力してみることにしましょう。
これは「A2番地に入っているものを表示させてね」というセル参照の数式。
数式を入力する際、数式のすべてを手入力しても構いませんし、「=」を入力した後、
実際のA2番地をクリックすると、数式の「A2」の部分を手軽に入力することができます。
数式の入力が終わったら、数式バーの[入力]ボタンか、キーボードの[Enter]キーを押すと、
数式の答えが表示されました!
「A2番地に入っているものを表示させてね」という数式を入力し、
A2番地には「A4」という文字が入力されているので、そのとおり「A4」と表示されました。
続いて今度は、D3番地に、
このようなINDIRECT関数を使った数式を入力してみることにしましょう。
数式内の引数は、先ほど入力したものと全く同じですが、INDIRECT関数を通すとどう変わるかを見てみましょう。
まずは数式を入力したいD3番地を選択し、[関数の挿入]ボタンをクリックし、
[関数名]欄から「INDIRECT」をクリックで選択。
[OK]ボタンをクリックします。
表示されたダイアログボックスの[参照文字列]欄に、「A2」と設定しますが、この時もすべてを手入力しても構いませんし、[参照文字列]欄に文字カーソルがある状態で、
実際のA2番地をクリックしても設定できます。
[参照文字列]の設定が終わったので、ダイアログボックス右下の[OK]ボタンをクリックしてみましょう。
今度は「A4」という文字が表示されるのではなく、A4番地に入力されている「プリン」という文字が表示されました!
下記で答えがこうなった理由を考えていきましょう!
1つ目の数式は、「A2番地に入っているものを表示させてね」という数式を入力し、
A2番地には「A4」と入力されているので、そのとおり「A4」と表示されました。
ところがINDIRECT関数は、指定した文字を、「文字」としてではなく、数式の中で使えるような「セルの名前」として認識してねというという関数。
A2番地に入っていた「A4」を、「A4」という文字としてではなく、「A4」という名前のセル、つまり「A4番地」として認識するので、その結果、
A4番地に入力されているものが表示された、というわけです!
セルの名前として認識させることも!
それではもう少しINDIRECT関数について発展させていきます。
練習用ファイルを操作しながらご覧いただいている方は、画面左下のシート見出しをクリックして、「Sheet4」に切り替えておきます。
表の数字が入力されている各セルには、担当者の苗字をそれぞれのセルの名前として設定してあります。
B3番地の数字は岡田さんの数字なので、「岡田」という名前をB3番地に設定してあり、
B4番地は堤さんの数字なので、「堤」という名前をB4番地に設定してあります。
同様にB5番地、B6番地の数字にも、担当者の苗字をセルの名前として設定しています。
ここまでが前準備。
さてここで、E2番地に、
INDIRECT関数の引数としてB1番地を指定した数式を入力してみましょう。
数式を入力したいE2番地を選択し、[関数の挿入]ボタンをクリック後、INDIRECT関数を選択します。
この時点でINDIRECT関数の選択の仕方が分からない方はこれ以上進むのは危険です。
このページをもう一度最初からご覧ください。
表示されたダイアログボックスの[参照文字列]欄に「B1」と設定し、[OK]ボタンをクリックすると、
答えが表示されました!
今回、INDIRECT関数の引数に設定したのはB1番地。
そのB1番地に入力されているのは「小池」という文字。
INDIRECT関数は、指定した文字を、「文字」としてではなく、数式の中で使えるような「セルの名前」として認識してねというという関数ですから、B1番地に入っていた「小池」を、「小池」という文字としてではなく、「小池」という名前の付いたセルとして認識させてね、という関数。
この文書で「小池」という名前を設定していたセルはB6番地。
というわけで、「小池」という名前が付いているB6番地のデータが表示されたというわけです。
もし、B1番地を「堤」と修正すると、「堤」という文字を、文字としてではなくセルの名前として認識するので、その結果、「堤」という名前が付いているB4番地のデータが表示されます!
ここまでで何となくINDIRECT関数の可能性に気付いていただけたでしょうか?
最後の例を見ていただいたように、このINDIRECT関数を使うことで、状況に応じて表示させるものを変えることができます。
これをどんな風に活用するかはアイディア次第。
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