スライサーでテーブルでの抽出をボタン1発で
- Excel 2019, 2016, 2013
- Office 365
(table-slicers.xlsx 14.1KB)
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大量のデータを管理するのに便利なテーブル。
テーブルの先頭行にある[▼]を使えば、このたくさんのデータの中から、欲しいデータだけを抽出できるわけですが、
更に、これからご紹介するスライサーを作っておけば、[▼]を使わずとも、ワンタッチで欲しいデータだけを抽出できます!
そう、スライサーは抽出が簡単にできるボタンのことなんです!
このページでご紹介するのは、テーブル、フィルター(抽出)の、プラスアルファの機能なので、基本が不安な方は、まずは下記のページをご覧ください。
そして、このページでは、テーブルでのスライサーについてご紹介しています。
ピボットテーブルでのスライサーについては、別の機会に。
また、ピボットテーブルでのスライサーはExcel 2010でも使えますが、このページでご紹介するテーブルでのスライサーは、Excel 2010では使えません。
【 目次 】
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スライサーの挿入
今回は、このようなテーブルに、スライサーを設置してみましょう!
テーブルの中だったらどれでもいいので、どれか1つのセルを選択すると、
リボンに[テーブルツール]が表示されます。
[テーブルツール]の[デザイン]タブ、[ツール]グループにある[スライサーの挿入]ボタンをクリックします。
テーブルの見出しにある項目名が、ダイアログボックスにも一覧として表示されるので、
どの項目用の抽出ボタンが欲しいのか、欲しい項目にチェックを付けます。
[OK]ボタンをクリックすると、
スライサーという、抽出簡単ボタンが表示されました!
スライサーの色は、その文書に設定されているテーマによって変わりますので、この例と同じ色になっていなくても、何の問題もありません。
スライサーの選択と移動
スライサーの挿入直後は、スライサーの周りにポッチが表示されています。
これは、スライサーが選択された状態。
今回の例では、手前のスライサーが選択された状態になっています。
セルをクリックすると、そのセルが選択されるため、スライサーの選択は解除されます。
もし、スライサーを選択したければ、スライサー内のボタン以外のところで、マウスポインターが黒い十字の形でクリックすると、スライサーを選択できます。
そして、同じくマウスポインターが黒い十字の形でドラッグすれば、スライサーを移動することができます。
複数のスライサーを表示させた場合には、こうして重ならないように移動しておきます。
スライサーが選択された状態では、リボンに[スライサーツール]の[オプション]タブが表示されます。
ここで、スライサーの色などを変えることができます。
スライサーの色を設定する選択肢は、その文書に設定されているテーマによって変わりますので、この例と同じ色になっていなくとも問題ありません。
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スライサーの追加と削除
もし、現在のスライサーに加え、新たにスライサーを追加したい場合には、やはりテーブルの中だったらどれでもいいので、どれか1つのセルを選択するのがポイント。
これをすることで、
リボンに[テーブルツール]が表示されます。
[テーブルツール]の[デザイン]タブ、[ツール]グループにある[スライサーの挿入]ボタンをクリックし、
欲しい項目にチェックを付け、[OK]ボタンをクリックすれば、チェックを付けた項目のスライサーを、新たに追加することができます。
(既にスライサーが出ているものにチェックを付けると、その項目の2つ目のスライサーが出るので、チェックを付けるのは、新たに追加したいものだけでOKです。)
但し、「年齢」のような数字データが入っている項目や、「誕生日」のような日付データが入っている項目は、その項目に入力されているデータそのものがズラッと一覧になったスライサーとなり、「○○以上○○以下」といった設定を簡単にするためのものにはならないので、現実的に便利なスライサーにはなりにくいです。
不要なスライサーを削除したいときには、スライサー内のボタン以外のところで、マウスポインターが黒い十字の形でクリックしてスライサーを選択後、[Delete]キーを押すと、スライサーを削除できます。
練習用データを操作しながらご覧頂いている方は、「年齢」用のスライサーと、「誕生日」用のスライサーを削除しておきましょう。
スライサーで抽出
それでは早速、スライサーを使って抽出してみましょう!
本来なら、「性別」が男性だけのデータを抽出したければ、「性別」の[▼]をクリックし、一覧から「男」を選択する、という操作になります。
ですが、「性別」で抽出用のスライサーを作ってありますので、「男」のボタンをクリックすれば、
あっという間に男性だけのデータを抽出することができました!
抽出の解除
抽出を解除したければ、今回は「性別」での抽出を解除したいので、「性別」のスライサーの右上にある、[フィルターのクリア]をクリックします。
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1つのスライサー内で複数選択(Excel 2013 不可)
この章でご紹介する[複数選択]ボタンは、Excel 2016で登場した機能ですので、Excel 2013にはありません。
Excel 2013をお使いの方は、別の操作方法を、次の「1つのスライサー内でキーを使って複数選択(Excel 2013 可)」の章でご紹介していますが、このままこの章も読み進めていただいた方が、次の章でも理解がスムーズです。
それでは、操作していきましょう。
今度は、「会員種別」が「特別優待」のデータだけを抽出してみます。
抽出したいのは「会員種別」の項目なので、「会員種別」用のスライサーで、「特別優待」をクリックすると、
「特別優待」のデータだけを抽出することができました!
続いて「ライト」をクリックすれば、
「会員種別」が「特別優待」での抽出から、「ライト」での抽出に切り替わりました!
同じスライサーの中では、ボタンをただクリックするだけだと、抽出の切り替えになります。
でも、「特別優待」か「ライト」のどちらかになっているデータを表示したいこともあるでしょう。
その場合は、「会員種別」での抽出なので、「会員種別」用のスライサー右上にある[複数選択]ボタンをクリックで有効にします。
現在は「ライト」だけで抽出されていますが、さらに「特別優待」をクリックすると、[複数選択]ボタンが有効なので、「ライト」と「特別優待」の両方がONになり、
「会員種別」が「特別優待」か「ライト」のどちらかになっているデータを抽出することができました!
[複数選択]ボタンが有効だと、抽出用の各ボタンをクリックする度にON/OFFが切り替わるようになるので、「特別優待」を間違えてONにしてしまったというのであれば、
もう一度「特別優待」をクリックすれば、OFFにすることができます。
再びボタンの複数選択をできないようにしたい場合には、[複数選択]ボタンをもう1回クリックすれば無効にできます。
(これはあくまでもボタンを複数選択できるかできないようにするかだけのものなので、[複数選択]ボタンを無効にしたところで、抽出が解除されるわけではありません。)
練習用データを操作しながらご覧いただいている方は、次の操作のために、「会員種別」での抽出を解除しましょう。
「会員種別」のスライサーの右上にある、[フィルターのクリア]をクリックします。
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1つのスライサー内でキーを使って複数選択(Excel 2013 可)
前の章では、1つのスライサー内で複数のボタンをONするために、[複数選択]ボタンを使いましたが、これを使わずとも、[Shift]キーや[Ctrl]キーを使って複数選択することができます。
この方法なら[複数選択]ボタンが無いExcel 2013もOK。
もちろん、Excel 2016や2019、Office 365でも使えます。
それでは、図のように「会員種別」が「特別優待」か「ライト」のどちらかになっているデータを抽出できるよう、スライサーのボタンを押していきましょう。
まずは1つ目のボタン、「特別優待」をクリックでONにします。
続いて、「ライト」のボタンを[Ctrl]キーを押したままクリックすると、
「特別優待」と「ライト」の両方のボタンをONにすることができました!
1つ目のボタンは普通にクリックでONにし、2つ目以降のボタンから、[Ctrl]キーを押したままクリックすることで、最初にONにしたボタンはそのまま、2つ目以降にクリックしたボタンもONにしていくことができます。
練習用データを操作しながらご覧いただいている方は、次の操作のために、「会員種別」での抽出を解除しましょう。
「会員種別」のスライサーの右上にある、[フィルターのクリア]をクリックします。
さて、もう1つ。
もし、ONにしたいボタンが連続して並んでいるなら、ONにしたいボタンのうち、その先頭のボタンをまずは普通にクリックでONにし、
続いて、ONにしたいボタンのうち、最後のボタンを[Shift]キーを押したままクリックすれば、
最初にクリックしたボタンから、最後にクリックしたボタンまでのすべてを選択することができます。
まぁ、今回の例では、ボタンが3つしかなかったので、スライサー内のボタン全部がON、つまり「会員種別」全種類が表示されている、抽出がかかっていないのと同じ状態なわけですが、
こんな風にスライサー内のボタンが多くて、そのうちの連続して並んでいるボタンをONにしたいときに便利な方法です。
複数のスライサーでの抽出も可能
今度は、複数のスライサーを使ってみます。
まずは「会員種別」用のスライサーで、「ライト」のボタンをONにしてみましょう。
「会員種別」が「ライト」になっているデータだけが抽出されています。
ここで、もう1つの「性別」用のスライサーで「男」をONにすれば、
スライサーでは、「性別」が「男」、「会員種別」が「ライト」のボタンがそれぞれONになっているので、「性別」が「男」で、さらに「会員種別」が「ライト」になっているデータだけが抽出されました!
この場合、スライサーの[複数選択]ボタンは使っていません。
[複数選択]ボタンは、あくまでも同じスライサー内で、複数をONにするときに使うもの。
今回は、各スライサーごとにONにしたのは1つだけだったので、使わなかったというわけです。
どちらの抽出を解除するのか
そして、複数のスライサーを使って抽出をかけているときの抽出の解除は、どの抽出を解除するのかがポイント。
現在、「性別」が「男」、「会員種別」が「ライト」と、2つのスライサーを使って抽出をかけていますが、
「性別」の抽出を解除したいのであれば、「性別」用のスライサーにある[フィルターのクリア]ボタンをクリックします。
これで「性別」での抽出を解除できますが、
「会員種別」では抽出を解除していないので、
「会員種別」ではまだ抽出がかかっていることが分かります。
今回はスライサーの操作を一通りご紹介しました。
抽出条件の切り替えが、ボタンで簡単にできるようになるので、ぜひ使ってみてください。
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