ExcelやPowerPointで作成したグラフは、パッと見は1つのグラフですが、実はたくさんの部品に分かれているので、各部の選択の仕方を知らないと、グラフの編集操作はな〜んにもできません!
そこで今回は、Excelで作成したグラフを例にして、グラフ各部を選択する方法とそのポイント、そして是非とも攻略しておきたい、グラフの主な部品の名前をご紹介していきたいと思います。
PowerPointで作成したグラフも、選択の仕方や、部品の名前はExcelと全く同じです。
PowerPointの練習ファイルもご用意しましたので、同じように操作してみてください。
グラフの作成直後は、グラフのタイトルが入力されていなかったり、グラフ内の各部品も最小限のものしかありません。
ですが今回は、主な部品の名前を攻略するためにも、あえて、ある程度の編集を加えたグラフを例にして、解説していきたいと思います。
「グラフの作り方」のページからこのページに進んでいらした方は、「こんな部品があって、その入れ方は後々マスターできるから、今はその名前や、選択の仕方を覚えればいいんだな」という風に思って、読み進めていただければと思います。
まずは「グラフエリア」でしょ
グラフの中で、最も選択する回数が多いと言っても過言ではないもの、それが「グラフエリア」。
「グラフエリア」というのはグラフ全体のこと。
グラフ全体の大きさや位置を変えたりするときに、グラフエリアを選択してから操作するので、グラフエリアの選択は、一番最初にマスターしておきたいことです。
それでは早速、グラフエリアを選択してみましょう。
グラフ内の、文字などが何も無いところだったらどこでもいいのでマウスポインタを合わせると、「グラフエリア」という名前が表示されます。
もし、違う名前が表示されたら、それは他の部品を触っていることになるので、他のグラフ内の何も無いところにマウスポインタを合わせてみてください。
「グラフエリア」という名前が表示されたら、その位置でクリックすると、
グラフ全体を選択することができるのですが、グラフ全体が選択されたときの状態は、各バージョンでちょっぴり見え方が違います。
【Excel 2016/PowerPoint 2016】
Excel 2016、PowerPoint 2016では、グラフエリアを選択すると、グラフの周囲にポッチが表示されます。
図形を選択したときと同じ感じです。
【Excel 2013/PowerPoint 2013】
Excel 2013、PowerPoint 2013では、グラフエリアを選択すると、グラフ全体を囲むポッチ付きの枠が表示されます。
組織図などを作るときのSmartArtや、Wordの描画キャンバスを選択したときと同じ感じです。
【Excel 2010/PowerPoint 2010】
Excel 2010、PowerPoint 2010では、グラフエリアを選択すると、グラフ全体を囲む額縁のようなものが表示されます。
組織図などを作るときのSmartArtや、Wordの描画キャンバスを選択したときと同じ感じです。
スポンサーリンク
グラフを選択すると画面に変化が!
「グラフエリア」はもちろん、これからご紹介するグラフの様々な部品を選択すると、グラフの編集操作をするための[グラフツール]のタブが画面に表示されます。
グラフの選択が、「これからグラフを編集しますよ」という合図になり、[グラフツール]という、グラフ編集のボタン詰め合わせが表示されるわけです。
【Excel 2010/PowerPoint 2010】
Excel 2010、PowerPoint 2010の[グラフツール]のタブには、上の図のような[デザイン][書式]タブの他に、[レイアウト]タブというものもあります。
また、Excelでは、「グラフエリア」や、これからご紹介するグラフの様々な部品を選択することで、「このグラフの部品に、このセルが使われています」と、グラフの各部品の基となっているセルが枠で囲まれます。
グラフの選択の解除
【Excel】
Excelでグラフの選択を解除したいときは、どのセルでも構わないのでクリックすると、グラフの選択を解除できます。
セルをクリックするということは、そのセルを選択するということなので、必然的にグラフの選択が解除されるわけです。
グラフの選択が解除されたので、グラフの部品に使われているセルを囲んでいた枠も消え、通常の表示となります。
【PowerPoint】
PowerPointでグラフの解除をしたいときは、スライドの、グラフ以外のところをクリックすると、グラフの選択を解除できます。
【Excel・PowerPoint】
もちろん、グラフの選択を解除するということは、「今はグラフは操作しません」という合図を送っていることになるので、表示されていた[グラフツール]のタブも消えてしまいます。
もちろん、またグラフを選択すれば、ちゃんと表示されます。
それでは再び、グラフエリアを選択してみましょう。
部品の中で一番覚えやすい「グラフタイトル」
ここから、グラフの各部品を選択してみたいと思います。
まずは「グラフタイトル」。
読んで字のごとく、グラフのタイトル部分です。
それでは「グラフタイトル」を選択してみましょう。
グラフタイトルの部分にマウスポインタを合わせ、「グラフタイトル」という名前が表示されたら、その位置でクリックすると、
グラフタイトルを選択することができました!
部品を選択したときには、その周囲がポッチで囲まれます。
スポンサーリンク
縦軸と横軸
今度はグラフの「縦軸」と「横軸」。
もうこの名前を聞いた時点で、子供の頃の数学なんかを思い出して、拒否反応が出たりしそうですが、ExcelやPowerPointのグラフでは何てことはありません。
「縦軸」は、縦に積み上がるように目盛が振ってあるところ。
「横軸」は目盛が横に並んで振ってあるところ。
「縦軸」を選択したい時には、縦軸の部分だったらどこでもいいのでマウスポインタを合わせると、「縦軸」のことを「値軸」とも言うので、「縦(値)軸」と表示されます。
「縦(値)軸」と表示されたところでクリックすると、
縦(値)軸を選択することができました。
「横軸」を選択したい時には、横軸の部分だったらどこでもいいのでマウスポインタを合わせると、「横軸」のことを「項目軸」とも言うので、「横(項目)軸」と表示されます。
「横(項目)軸」と表示されたところでクリックすると、横(項目)軸を選択することができます。
「ラベル」って何?
グラフでは、何かと「ラベル」というのをお見かけすることになります。
「ラベル」というのは「ちょっとした説明」のようなもの。
例えば、縦軸の脇にあるコレなんかは、「縦(値)軸」が何を表しているかの「ちょっとした説明」なので、
マウスポインタを合わせると、「縦(値)軸ラベル」と表示されます。
「縦(値)軸ラベル」と表示されたところでクリックすれば、
もちろん、縦(値)軸ラベルを選択できます。
そうするとコレは、「横(項目)軸」が何を表しているかの「ちょっとした説明」なので、
マウスポインタを合わせると、「横(項目)軸ラベル」と表示されます。
「横(項目)軸ラベル」と表示されたところでクリックすれば、当然それを選択できます。
今回の例では、グラフの棒のところに数字が振ってあります。
「この棒の、詳細な数字はこうですよ」と、グラフの棒に「ちょっとした説明」を加えてあるわけです。
今回は、「浴室」を示す青い棒のうち、「40代」の棒のところにある数字に注目してみます。
そこにマウスポインタを合わせてみましょう。
「浴室」を示す棒 全部のうち、「40代」の棒にくっついている、「ちょっとした説明」の数字にマウスポインタを合わせたので、
【Excel 2016/PowerPoint 2016】
「系列"浴室" 要素"40代"データラベル」と表示されます。
【Excel 2013・2010/PowerPoint 2013・2010】
「系列"浴室"データラベル」と表示されます。
ちなみに、これからご説明するデータラベルの選択後に、もう一度マウスポインタを合わせなおすと、バージョン2016と同じように「系列"浴室" 要素"40代"データラベル」と表示されます。
このように、棒グラフなら「棒」、円グラフなら「円」にくっついて、その数字などを示す「ちょっとした説明」のことを「データラベル」と言います。
「浴室」を示す青い棒のうち、「40代」の棒のところにあるデータラベルをクリックすると、
まずは「浴室」を示す青い棒に付いているデータラベル全てが選択されます。
更にもう一度、「浴室」の「40代」の棒のところにあるデータラベルをクリックすると、
やっと「浴室」の「40代」のところにあるデータラベルだけを、選択することができました。
このように、データラベルの選択では、1回目のクリックでは、クリックした部品が所属するグループ全体が選択され、2回目のクリックで、その部品単体が選択できます。
スポンサーリンク
グラフの「棒」そのものの選択
今度はグラフの「棒」そのものを選択してみましょう。
今回は、「浴室」を示す青い棒のうち、「50代」の棒を選択してみたいので、そこにマウスポインタを合わせると、「系列"浴室" 要素"50代"」と表示されます。
「浴室」の「50代」の名前を確認できたので、その位置でクリックすると、
まずは「浴室」を示す青い棒 全てが選択されます。
更にもう一度、「浴室」の「50代」の棒のところをクリックすると、
やっと「浴室」の「50代」の棒だけを、選択することができました。
グラフの「棒」そのものも、データラベルと同様、1回目のクリックでは、クリックした部品が所属するグループ全体が選択され、2回目のクリックで、その部品単体が選択できます。
グラフでは他にも、1回目のクリック、2回目のクリックと、クリックを重ねることで選択の対象を狭めていく、2段階の選択をする部品があります。
「クリック2回」なので、素早くマウスのボタンを2回押す「ダブルクリック」とは違います。
凡例
「この色は○○を示しますよ」という表記のことを「凡例」と言います。
「はんれい」と読みます。
この図では、凡例の中でも「青は「浴室」を示しますよ」という部分にマウスポインタを合わせているので、「系列"浴室"凡例項目」という名前が表示されています。
この状態でクリックすると、
まずは凡例全体が選択されます。
更にもう一度、凡例の「浴室」部分をクリックすると、
やっと凡例の「浴室」部分だけを選択することができました。
凡例も、1回目のクリックでは、クリックした部品が所属するグループ全体が選択され、2回目のクリックで、その部品単体が選択できる、2段階選択の仕組みになっていることが分かります。
グラフの選択 まとめ
選択したい部品の名前を確認してから、クリックで選択する
ある程度の狭い領域に、たくさんの部品が密集して1つのグラフを形成しているので、自分が選択したいものを確実に選択するために、まずはマウスポインタを合わせ、名前を確認してから、クリックで選択します。
グラフの部品の中には、1回目のクリックで、クリックした部品が所属するグループ全体が選択され、2回目のクリックで、その部品単体が選択できる、2段階選択の仕組みになっているものがある
クリックを重ねることで選択の対象を狭めていく部品があります。
「グラフエリア」とは「グラフ全体」のこと。
「ラベル」とは、「ちょっとした説明」の役割を持つ部品のこと。
グラフの操作で、やたらと出てくる名前なので憶えておきましょう!
グラフの編集操作をするための[グラフツール]のタブは、グラフを選択しないと表示されない