図のような表で、あと何席残っているかを、会場別に一覧表で管理しています。
D列に残席数が表示されているわけですが、残席に余裕があるのか、残りわずかなのかといったことが、パッと見では分かりにくいです。
そこで登場するのが「アイコンセット」!
データの状況をグループ分けして、アイコンで表示してくれる機能です!
基本の設定方法
それでは早速、アイコンセットを設定してみることにしましょう。
アイコンセットを設定したいセルを範囲選択します。
[ホーム]タブの、
[スタイル]グループにある、[条件付き書式]をクリックし、
[アイコンセット]にマウスポインタを合わせると、一覧が表示されます。
この中から、好みのものをクリックで選択します。
アイコンセットには、3つで1セット、4つで1セット、5つで1セットのものがありますが、例えば3つで1セットのものなら、データの状況を3つにグループ分けして、それぞれのアイコンで表示する、ということになります。
今回は、図のような3つ1セットのアイコンセットを使いたいので、クリックで選択します。
たったこれだけの操作で、アイコンを表示させることができました!
グループ分けのボーダーラインを設定
先程の手順で、単純にアイコンセットを選んだだけでは、それぞれのアイコンをどのボーダーラインで表示させるかは、Excelさんが決めてしまいます。
そこで、「このアイコンを表示させるのは、この数字以上で」といったボーダーラインを自分でカスタマイズします。
カスタマイズするアイコンセットが設定されているセルを範囲選択した状態で、
再度、[ホーム]タブの、
[スタイル]グループにある、[条件付き書式]をクリックし、
今度は[ルールの管理]をクリックすると、
現在、範囲選択したセルには、どんな条件付き書式関連の設定がされているのかを、一覧で見せてくれるダイアログボックスが表示されます。
現在範囲選択しているセルには、アイコンセットが1セットだけしか設定されていないので、その1つだけが表示されています。
「このセットについて操作したいんです〜」という意味で、セットをクリックで選択するのですが、その際、図の丸印の部分のいずれかをクリックするのがおすすめ。
白いボックスや、チェックボックスの部分をクリックしてしまうと、「選択」するためのクリックが、そこに文字カーソルを入れたりなどの操作になってしまうからです。
クリックで操作するセットを選択することができたので、[ルールの編集]をクリックします。
選択したセットの詳細を編集する、ダイアログボックスが表示されました。
「このアイコンを表示させるのは、この数字以上で」といったボーダーラインのカスタマイズは、このダイアログボックスの下部で設定します。
まずは1つめのアイコンの分から。
今回は、この緑のアイコンは、セルのデータが10以上で表示されるように変更していきましょう。
「10以上」という「数」をボーダーラインにしたいので、右端にある[種類]の[▼]をクリックし、[数値]を選択します。
[数値]を選択したことで、その左にある[値]欄の数字が、自動的に「0」に変わります。
でも、ボーダーラインの数字は「10以上」にしたいので、[値]欄を「10」に変更し、
更に、その左の[▼]をクリックすると、「以上」を表す[>=]か、「これより上」を表す[>]が選択できます。
今回は、「10以上」にしたいわけですから、「以上」を表す[>=]を選択します。
「10以上」は、「10を含む」ので、「=」も一緒に付いている[>=]の記号となります。
もし、「10より上」にしたい時は、「10は含まない」わけですから、[>]を選択する、というわけです。
1つ目の設定として、緑のアイコンを表示するボーダーラインを、「10以上」という「数」に設定することができました!
続いて、2つ目の設定として、黄色のアイコンを表示するボーダーラインを、「1以上」という「数」に設定してみます。
右端にある[種類]の[▼]をクリックし、[数値]を選択後、[値]欄に「1」と設定し、その左で[>=]を選択すればOKです。
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2つ目のボーダーラインの設定が分かりにくい
さぁ、これでボーダーラインの設定は終わりなのですが、どういう設定になったのか、ピンと来ない方も中にはいらっしゃるのではないでしょうか?
何を隠そう、私が最初にそうだったので。
そこで、今回の設定を図にして考えていきたいと思います。
ピンと来ない理由は、このダイアログボックスの表示にもちょっぴり原因があるように思います。
ちょっと分かりづらいんです。
図の丸印の部分に注目します。
1つ目のボーダーラインは、「値 >= 10」となっていますので、「セルの値が「10以上」で、緑のアイコンを表示」という設定になっています。
「10以上」なので、10も含めて、11とか12とか、50とか100とか、上の図のような数字の時に、緑のアイコンが表示されます。
さて、続いて2つ目のボーダーラインなのですが、1つ目のボーダーラインから漏れたものを2つ目のふるいにかけるので、2つ目のふるいにかかるものは、1つ目の「10以上」というボーダーラインから漏れたもの、すなわち、「10未満」であることが大前提、というのがポイントです!
なので、2つ目の設定の部分には、「値 < 10」と表示され、「セルの値が「10未満」」であることが大前提になっていることがここでも分かります。
そして、自分で設定したボーダーラインは、「1以上」ですから、
「セルの値が「1以上」なおかつ「10未満」で、黄色のアイコンを表示」という設定になるわけです。
そうすると、残りは自動的に「1未満」になるので、
最後の赤いアイコンの部分には、自動的に「値 < 1」と表示されています。
でも、中にはこのように表示されずに、
こんな風に間違った表示がされている方もいるかも。
これは、2番目の[値]欄に文字カーソルが入っているため、まだこの欄の設定が続くとExcelさんが考えて、それに合わせた表示を行っていないから。
2番目の[値]欄に文字カーソルが入っている状態でも、[Tab]キーをポンッと押してあげれば、その欄を確定して、次の欄が選択された状態になるので、
それと同時に、3番目のボーダーラインも正しく表示されます。
最後に、ダイアログボックス右下の[OK]ボタンをクリックすれば、
最初に表示されたダイアログボックスに戻ってくるので、更にこのダイアログボックス右下の[OK]ボタンをクリックすれば、
自分の思い通りのボーダーラインで、それぞれのアイコンを表示させることができました!
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「1以上」なのか「0より上」なのか
さて、今回の操作で、残席が、
「10以上」で緑のアイコン、
「1以上」でなおかつ「10未満」では黄色のアイコン、
「1より下」で赤のアイコン
が表示されるよう設定しました。
2番目のルールを「1以上」としたことで、自動的に3番目のルールは「1を含まない、それより下」ということになりますから、
残席が1の時には黄色のアイコン、ゼロの時には赤いアイコンが表示されることになります。
でもですよ、残席が1で黄色のアイコン、ゼロで赤いアイコンを表示させるには、別のルール設定でも可能なんです!
2番目のルールを「ゼロより上」とすれば、自動的に3番目のルールは「ゼロ以下」となるので、
同じように、残席が1の時には黄色のアイコン、ゼロの時には赤いアイコンを表示することができます。
結局、2番目のルールを「1以上」とするのか、「ゼロより上」とするかで、違いが出てくるのは、「ゼロと1の間」の時。
つまり、残席が「0.3」とか「0.5」とか、そういう半端な数になった時。
でも、1つの席にお尻を半分ずつ乗っけて、1席を2人で分け合うとか(笑)、通常そういうのは無いので、実質的に半端な数は出ませんから、今回の場合は2番目のルールを「1以上」にしても、「ゼロより上」にしても同じことになります。
逆に、「0.3」とか「0.5」とか、半端な数が出る時には、2番目のルールを「1以上」にするのか、「ゼロより上」にするのかで、表示されるアイコンが変わってくるので、よく考えて設定する必要があります。
これがアイコンセットのいいところ
現在、「仙台会場」の残席は「3」となっています。
このセルを選択した状態で数式バーを見ると、このセルには数式が入っていることが分かります。
これは、仙台会場の「募集」から「申込」を引いた数が、残席として表示されていることになります。
そこで、仙台会場の「申込」を「50」に変更すると、数式が再計算され、残席が「0」となり、それに連動して、アイコンも赤いものに自動的に変わりました!
一度設定してしまえば、データに合わせて勝手にアイコンが変わってくれるのが、この機能のいいところです!
ちなみに、データを変更してもアイコンが変わらない方は、[Enter]キーでセルの確定をお忘れなく。
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不要なアイコンを非表示に
今回は、残席が「10以上」で緑のアイコン、「1以上10未満」で黄色のアイコン、「1未満」で赤いアイコンが表示されるように設定しています。
でも、残席がわずかになってきたり、残席が無い時に、それが目立てばいいだけだから、残席に余裕がある時の緑のアイコンは不要だな、という場合には、これまたアイコンセットをカスタマイズして、緑のアイコンだけを非表示にすることができます!
これからご紹介する、セットの一部のアイコンを非表示にする設定は、Excel 2010以降で可能なので、残念ながらExcel 2007ではできないです。
カスタマイズするアイコンセットが設定してあるセルを範囲選択した状態で、
[ホーム]タブの、
[スタイル]グループにある、[条件付き書式]をクリックし、
[ルールの管理]をクリックします。
先程の、ボーダーラインのカスタマイズの時と同様、操作したいセットをクリックで選択後、[ルールの編集]をクリックすると、
ルールをカスタマイズするためのダイアログボックスが表示されます。
今回は、残席が「10以上」の余裕がある時に表示される緑のアイコンを非表示にしたいので、
緑のアイコンの[▼]をクリックし、[セルのアイコンなし]をクリックで選択すれば、
「10以上」の時には、アイコンを表示しないように設定することができました!
ダイアログボックス右下の[OK]ボタンをクリックすると、
最初のダイアログボックスに戻ってくるので、更に右下の[OK]ボタンをクリックすれば、
緑のアイコンが非表示になった分、残席がわずかとなってしまった場合や、無くなってしまった時のアイコンが目立ち、表が更に分かりやすくなりました!
アイコンセットの設定のポイントは、ボーダーラインをカスタマイズする時に、このような図をイメージしながら設定すること。
それぞれのボーダーラインがしっかりイメージできれば、設定を難しく感じることはありません!
さて、このアイコンセットの活用例として、「アイコンセットで比較の矢印」では、前回と今回、先月と今月のような、データを比較して、上がったか下がったかを矢印で表示する方法をご紹介しています!