このページは、「シンプルなポスター・張り紙の作り方」のSTEP2です。
下記の赤いボタンをクリックすると、最初のページからご覧いただくことができます。
このSTEP2では、メインとなる内容を作っていきます!
今回のようなシンプルなポスターや張り紙では、そこで使われるイラストが文書の雰囲気に大きく影響するので、まずはそのイラストを入れていくことにしましょう。
文書内にカーソルを置いた状態で、
[挿入]タブ、[図]グループの、
【Word 2016・2013】
[画像]ボタンをクリックします。
【Word 2010】
[図]ボタンをクリックします。
【Word 2010】
ちなみに、Word 2010の[図]ボタンは、このようなボタンになります。
文書内に入れたいイラストが、どこにあるのかを指定するダイアログボックスが表示されるので、ダイアログボックス左部や上部を使って写真がある場所を指定し、
使いたいイラストをクリックで選択後、[挿入]ボタンをクリックすれば、
文書内にイラストを入れることができました!
イラストを自由に動かせるようにする
挿入したイラストは、既定値では自由に動かすことができません。
そこで、自由に動かせるように、イラストに文字列の折り返しを設定します。
イラストを選択します。
イラストは、選択されていると、その周囲にポッチが表示されます。
[図ツール]の[書式]タブ、[配置]グループにある、[文字列の折り返し]ボタンをクリックします。
【Word 2010】
ちなみにWord 2010では、この[文字列の折り返し]ボタンの絵柄が少し異なります。
[文字列の折り返し]ボタンをクリック後、一覧から[行内]以外のものを選べば、基本的にはOKです。
でも、[行内]以外ならどれでもいいと言われると、選択肢があり過ぎて、かえって悩んでしまう、という方のために私の好みをご紹介すると・・・。
今回作るポスター・張り紙は、文書内に直接カーソルを置いて文字を入力することはありません。
文字を入れたとしても、図形のように扱えるワードアートを使って入れていきます。
というわけで、文書内に直接カーソルを置いて文字を入力することが無い場合には、私個人的には、文字列の折り返しは[前面]にしておくのが好きです。
【Word 2016・2013】
文字列の折り返しを設定する際、Word 2016・2013の場合は、リボンにあるボタンを使わなくても設定できます。
イラストを選択した状態だと、イラストの脇に[レイアウトオプション]ボタンが表示されるので、このボタンをクリックし、[前面]など、好みの設定のボタンをクリックします。
設定後は[レイアウトオプション]ボタンが一時的に見えなくなることもありますが、もしそのまま表示されている方は、右上の[×]で、[レイアウトオプション]の一覧を閉じておくと、邪魔になりません。
イラストに余分な空間がある場合には
イラストを選択した状態で見ると、今回ダウンロードさせていただいたイラストの場合は、くつの周りに余分な空間が多くあることが分かります。
もちろんこのままでもOKなのですが、もしこのイラストを大きくサイズ変更した場合、サイズ変更のポッチが用紙からはみ出してしまうため、操作しづらくなります。
そこで、トリミングを使って、余分な空間を削り取ることにしましょう。
(イラストに削り取るような余分な空間が無い場合には、この操作は必要ありませんが、便利な裏技をご紹介しているので、このまま読み進めてください。)
イラストを選択した状態で、
[図ツール]の[書式]タブ、[サイズ]グループの[トリミング]ボタンをクリックします。
この時、[トリミング]ボタンは、絵柄の部分と[▼]部分の2つに分かれているので、絵柄の部分をクリックします。
写真の周囲に、トリミングを行う黒い線「トリミングハンドル」が表示されます。
基本的なトリミングの場合、マウスポインタを合わせたトリミングハンドルから、ドラッグした方向の分だけ削り取ることができます。
ですが、今回のイラストの場合、イラストの全方位に余分な空間があるため、一方向ずつドラッグする方法だと何回も操作しなければなりません。
そこで!四つ角のハンドルのいずれかにマウスポインタを合わせ、マウスポインタがハンドルと同じような形になったら、[Ctrl]キーを押したままドラッグすると、
すべての四つ角が動くので、一気に全方位をトリミングすることができます!
これだけ削ればOK!というところまでドラッグを終えたら、
[Esc]キーを押すか、もう一度[トリミング]ボタンをクリックして、ボタンをOFFにします。
(OFFにする時も、ボタンの絵柄の部分をクリックします。)
余分な空間を削り取ることができました!
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イラストのサイズ変更
今回の例では、イラスト自体の大きさは変更しませんが、もしイラストをもっと大きくしたい、もっと小さくしたいという場合には、イラストを選択した状態で表示されるポッチ(サイズ変更ハンドル)にマウスポインタを合わせ、ドラッグで大きさを変更します。
イラストや写真の場合は、大きさを変更する際に四隅のハンドルを使うと、縦横比を変えずに大きさを変更することができます。
位置は後から調整しますので、とりあえずイラストへの操作は一旦ここで終わりです。
イラストの選択を解除しましょう。
文書内の、何も無いところで、マウスポインタが図のような形でクリックすると、イラストの選択が解除され、文書内に文字カーソルが置かれます。
イラストの選択を解除する際、のすぐそばに出る何本かの線はクリックアンドタイプの時に気にするものなので、ここでは気にせず、ただクリックすれば、イラストの選択を解除することができます。
ワードアートで文字を入れる
お次は文字の部分に取り掛かります。
文字の部分は、ドラッグで自由に位置を動かせる「ワードアート」を使って作ります。
[挿入]タブ、
[テキスト]グループにある、[ワードアート]ボタンをクリックし、
一覧から好みのものをクリックで選択します。
好みのものが無くても、どれかをクリックします。
ちなみに、この一覧に表示されるワードアートの種類は、文書に設定されているテーマによって変わってくるで、左の図と同じじゃなくても気にしません。
今回の例では、一番左上のものを選択しましたが、ポスターや張り紙に使いたい文字のデザインに、一番近そうなものを適当に選べば、それでOKです。
ワードアートを入れることができました!
ワードアートを入れた直後は、「ここに文字を入力」という文字が反転しているので、反転した状態のまま文字を入力すれば、文字を上書きできます。
ワードアートを入れた際、ワードアートがイラストに重なってしまった場合は、後で文字を入力します。
文字を入力せずにこのまま読み進めてください。
ワードアートの文字を複数行にしたい場合でも、入力は普段と同じです。
1行目の文字を入力し終えたら、[Enter]キーを押せば、
2行目に入力できるようになります。
文字を入力することができました!
ワードアートの移動
ワードアートを入れた際、ワードアートがイラストに重なってしまった方も、ここから操作をしていきます。
文字は後で変更しますので、ワードアートがイラストと重なった現在の状態のまま、操作を続けてください。
ワードアートを移動します。
ワードアートが選択されている状態だと、その周囲にポッチが表示されています。
このポッチとポッチとをつなぐ線のところにマウスポインタを合わせると、マウスポインタが図のような黒い十字の形になるので、この形で好みの位置にドラッグします。
移動する位置は後でしっかり調整するので、今のところは大雑把な位置で構いません。
ワードアートを入れた時に、イラストと重なってしまって文字が入力できなかった方は、ここで文字を入力します。
「ここに文字を入力」の文字をなぞるようにドラッグすると、
文字が反転し、選択された状態になるので、このまま新たに文字を入力すれば、その文字を上書きできます。
ワードアートの見栄えを整える
ここからワードアートの、フォントやフォントサイズを整えていくのですが、これらをうまく変えられない方が案外続出します。
その原因はワードアートの選択にあります。
「ワードアートの周囲に「ポッチ」が表示されているから選択されている!」という風に考えるだけではハマります。
「図形やテキストボックス、ワードアートの選択」でご紹介しているとおり、ワードアートは、選択が2段階になっているからなんです。
ワードアートのフォントやフォントサイズを整えるためには、ワードアート全体を選択している状態にしなければならないので、「選択が2段階」とか「ワードアート全体を選択」というのがピンと来ない方は、初めに「図形やテキストボックス、ワードアートの選択」をご覧ください。
それではワードアートの見栄えを整えていきましょう。
ワードアート全体が選択されていることを確認します。
ワードアート全体が選択されていない方は、ワードアートの周囲に表示されている、ポッチとポッチとをつなぐ線のところで、マウスポインタが図のような黒い十字の形でクリックします。
まずはフォントを好みのものに変更します。
ポスターや張り紙では、字体そのものが太いものにすると見栄えがするので、今回の私は「HGP創英角ゴシックUB」を選択しました。
続いてフォントサイズを変更します。
[フォントサイズ]ボックスの選択肢から選ぶのはもちろん、[フォントサイズの拡大]ボタンを使えば、[フォントサイズ]ボックスの選択肢から選ばなくても一段階ずつ様子を見ながら大きくできるので、今回のようなポスターや張り紙作りでは重宝します。
また、「51pt」のような、[フォントサイズ]ボックスの選択肢や[フォントサイズの拡大]ボタンでも設定できないような細かなフォントサイズを設定したい場合には、「フォントサイズを自由に設定」でご紹介している、[フォントサイズ]ボックスに直接数字を入力する方法が便利です。
フォントとフォントサイズを変更することができました!
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ワードアートの行間を狭める
ワードアートが複数行で、行と行との間が空きすぎているなぁと思う場合には、行間を狭めます。
ワードアートが複数行になっていない方(1行のみの方)は、この章の作業は必要ありませんが、知っておいて損はないので、参考までにこのまま読み進めてください。
それでは行間を狭める操作に入ります!
ワードアート全体が選択されている状態で、
[ホーム]タブ、[段落]グループの[行と段落の間隔]ボタンをクリックし、
[行間のオプション]をクリックします。
表示されたダイアログボックスの[インデントと行間隔]タブで設定していきます。
この行は、これから設定する行間の値に常に固定しておきたいので、[行間]で[固定値]を選択します。
行と行との間を隙間なくビッチリくっつけるには、[間隔]をフォントサイズと同じ値に設定すればいいのですが、それだとあまりにも余裕の無い感じです。
そこで、今回のような大きい文字の場合には、フォントサイズの値にプラスして、だいたい10pt〜25pt程度を加えるといいんじゃないかと私は思っております。
今回の例では、ワードアートのフォントサイズが80ptなので、それに20ptをプラスして、「100pt」にすることにしました。
このあたりは、様子を見ながら値を調整してください。
ワードアートの行間を狭めることができました!
ワードアートの効果を調整する
一番最初にワードアートを入れる際、ワードアートの一覧から好みのもの、または好みに近いものを選択したので、選択肢から影が付いているものを選べば、現在のワードアートにも影が付いていますし、反射や光彩が付いているものを選べば、現在のワードアートにもその効果が付いています。
これらの効果が邪魔だったり、逆に何かの効果をプラスしたいこともあるでしょう。
今回は、予め付いていた「影」の効果を解除してみます。
ワードアート全体が選択されている状態で、
[描画ツール]の[書式]タブ、[ワードアートのスタイル]グループにある、[文字の効果]ボタンをクリックします。
効果の一覧が表示されるので、解除したい、または付け加えたい効果にマウスポインタを合わせます。
今回は影を解除したいので、[影]にマウスポインタを合わせ、更に表示された一覧から[影なし]グループにあるものを選択しました。
ワードアートの色を変更する
ワードアートの色を変更したい場合には、これまたワードアート全体を選択した状態で、
[描画ツール]の[書式]タブ、[ワードアートのスタイル]グループにある、[文字の塗りつぶし]ボタンで文字の中身の色を、[文字の輪郭]ボタンで、文字の縁取りの色を変更することができます。
完成例の「靴のままお上がりください」のワードアートの色は、[文字の塗りつぶし]が[黒]、[文字の輪郭]を[線なし]にしています。
「土足厳禁」のワードアートの色は、[文字の塗りつぶし]が[赤]、[文字の輪郭]を[線なし]にしています。
[文字の塗りつぶし]ボタンも、[文字の輪郭]ボタンも、[▼]をクリックした時に表示される色の一覧は、大きく[テーマの色]と[標準の色]に分かれています。
[テーマの色]に表示される色は、その文書に設定されているテーマによって変わってくるので、図と同じ色が表示されているとは限りません。
ですが、[標準の色]は、常に同じ色が表示されていて、「禁止」系のポスターや張り紙でよく使われる「赤」はこの中にあります。
もし、[テーマの色]にも[標準の色]にも好みの色が無ければ[その他の色](文字の輪郭の場合には[その他の輪郭の色])で、好みの色を設定します。
また、ワードアートの文字を、どの色の線で縁取るかを設定する[文字の輪郭]ボタンですが、縁取りたくない場合に使う[線なし]は、図のように色の一覧のすぐ下にあります。
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左右方向の位置揃え
最後に、イラストとワードアートの位置を整えます。
イラストもワードアートも、用紙の横幅の中で真ん中にあると見栄えがいいので、これを一発で位置決めします。
ワードアートを選択した状態で、更に[Shift]キーを押したままイラストを選択すると、ワードアートとイラストの両方を選択できます。
図形の複数選択の技です。
現在、[描画ツール]で操作するワードアートと、[図ツール]で操作するイラストの両方を選択しているので、どちらの[書式]タブを使っても構いません。
その[配置]グループにある、[配置]ボタンをクリックします。
まずは位置揃えの基準を設定します。
今回は、イラストやワードアートを、「用紙」の横幅の中で真ん中にしたいので、基準は「用紙」となります。
というわけで、[用紙に合わせて配置]をクリックします。
もう一度[配置]ボタンをクリックすると、先ほどの[用紙に合わせて配置]にチェックが付いたことが分かります。
ここで[左右中央揃え]をクリックすると、
選択していたイラストとワードアートを、用紙の左右方向で一気に中央揃えにすることができました!
上下方向の位置を整える
続いて上下方向の位置を整えますが、現在は、イラストとワードアートの両方が選択されている状態なので、このまま移動の操作をすると、イラストとワードアートの両方が動いてしまいます。
今回はそれぞれ別々に位置を整えたいので、一旦双方の選択を解除します。
文書内の、何も無いところで、マウスポインタが図のような形でクリックすると、イラストの選択を解除できます。
イラストの選択を解除する際、のすぐそばに出る何本かの線はクリックアンドタイプの時に気にするものなので、ここでは気にせず、ただクリックすれば、イラストの選択を解除できます。
イラストとワードアート両方の選択を解除することができました。
それではイラストの方から上下の位置を整えていくことにしましょう。
イラストを選択し、マウスポインタが黒い十字の形でドラッグすれば移動できるのですが、ここで大切なポイント!
先ほど、左右方向を整えているので、適当にドラッグして斜めに動かしてしまうと、せっかく整えた左右方向の位置調整が水の泡になってしまいます。
そこで、マウスポインタが黒い十字の形で、[Shift]キーを押したまま上下方向にドラッグすると、ちょっとくらい斜めに動かしても、真上か真下にしか動きません。
(でも、あんまりにも横方向に動かすと、今度は真横に動きます。)
もし、ほんのちょっとだけの移動でいいのなら、ドラッグだと大きく動いてしまうので、イラストを選択した後、キーボードの[↑]や[↓]キーをポンッポンッと押していくと、少しずつ動かすことができます。
同様にして、ワードアートの位置も整えます。
特にワードアートの選択は、2段階になっているので、ワードアート全体を選択してから動かすことをお忘れなく。
位置を整えることができました!
これで完成です!
あとは[ファイル]タブの[印刷]で、普段どおりの印刷となりますが、普通の印刷ではなく、用紙を複数枚使って1枚の大判ポスターとして印刷する、プリンター付属のポスター印刷機能を使って印刷したい場合には、「大判ポスターをA4までしか印刷できない家庭用プリンターで印刷する方法」をご覧ください。
また、図のような「禁止」系のポスター・張り紙を作りたい場合は、図のような赤い禁止の図形を加えて目立たせます。
こういった図形を描くときは、これまた便利な機能があるので、「シンプルなポスター・張り紙の作り方【STEP2 番外編:禁止マークを入れる】」をご覧ください。