Excelがまだ令和に未対応の時点の暫定処置

解説記事内の画像はExcel 2019のものですが、操作方法は下記のバージョンで同じです。
  • Excel 2019, 2016, 2013, 2010
  • Office 365
Office 365はバージョン1808で動作確認しています。

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令和のExcel・Word・PowerPointの対応状況は?」でご紹介しているように、2019年5月2日の時点では、Excelの令和対応の情報がかなり混乱しています。
そして、「うちのExcelはもう令和に対応した!」という方がいる一方、「うちはまだ対応していない」という方も多くいらっしゃるようです。
個人的には、しばらくこの混乱した状況は続くのでは?と予想しています。

西暦表示の日付 セルに入力してある日付を、令和で表示させたいんだ!という場合、

表示形式を和暦にする 既に令和に対応したExcelをお使いの方は、いつも通り表示形式を和暦表示にするだけで、

令和の日付が問題なく表示される 問題なく令和で表示されますが、

令和の日付も平成のまま表示される 令和に対応する前のExcelをお使いの方は、令和の日付も平成のまま表示されてしまいます。

そこでこのページでは、令和に対応する前のExcelで、令和を表示させる方法をご紹介します!
あくまでも暫定処置ですので、お使いのExcelが令和に対応したら、混乱を避けるためにも、設定を削除してください。
削除方法は「Excelが令和に対応したら」の章でご紹介しています。

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前提の和暦表示

日付のセルを範囲選択 まず前提として、令和で表示させたいセルの日付が、西暦で表示されている方は、

表示形式を和暦にする 和暦の表示となるよう、設定しておきます
和暦表示なら、どの形式でも構いません。お好みで。

令和で表示されるはずの日付が平成で表示される Excelが令和に対応していない時点では、令和で表示されるはずの日付は、平成で表示されます。

条件付き書式で令和を表示させる

そこで暫定処置として、日付が入力されているセルに、「平成31年5月1日」から「平成31年12月31日」までの日付が入力されていた場合、「令和1年5月1日」から「令和1年12月31日」の形式で表示させるよう、条件によって表示形式を変えられる、条件付き書式を設定していきます。

日付のセルを範囲選択 日付が入力されているセルを範囲選択し、

[ホーム]タブ [ホーム]タブ、

[条件付き書式]ボタン [スタイル]グループの、[条件付き書式]をクリックし、

[セルの強調表示ルール]−[指定の範囲内] [セルの強調表示ルール]の、[指定の範囲内]をクリックします。

条件となる日付を指定 入力されている日付が、「平成31年5月1日」から「平成31年12月31日」の範囲だった場合に表示形式を変えたいわけですから、ダイアログボックスの日付をそのように変更します。
日付を変更する際、ただキーボードの[←]や[→]を使うと、カーソルが動くのではなくセルの指定がされてしまうので注意です。

[ユーザー設定の書式] [書式]の[▼]をクリックし、一覧から[ユーザー設定の書式]をクリックします。

[表示形式]タブの[ユーザー定義] [表示形式]タブで、[ユーザー定義]を選択し、右上の入力欄に設定を入力していきます。
年の部分は、条件に該当していた場合に、強制的に「令和1年」と表示されるよう、「令和1年」の文字を直接入力して設定します。
月と日は、そのセルに入力されている月と日が表示されるよう、「m」と「d」を使って設定します。

ユーザー定義の表示形式の設定 文字の前後をダブルクォーテーションで囲む、設定に必要なアルファベットや記号は半角で入力するというお作法もお忘れなく。

元年表示 「1年」ではなく、「元年」で表示させたければ、そのように入力すればOK。

ユーザー定義の表示形式の例外設定 もちろん、好みの表示で構わないので、こんな設定もありですね。
ただ、通常、年月日を区切るスラッシュは、表示形式で使う記号なので、ダブルクォーテーションで囲む必要はないのですが、年の部分を強制的に文字で表示させているので、年と月を区切るスラッシュは、文字を囲むダブルクォーテーションの中に入れ込まないと、うまく設定できません。


[ユーザー設定の書式] [ユーザー設定の書式]を選択する際の規定値である「濃い赤の文字、明るい赤の背景」が、

Office365の[セルの書式設定]の[フォント] 【Office 365】
Office 365では、設定として残ってしまうようなので、[フォント]タブの[色]、

Office365の[セルの書式設定]の[塗りつぶし] 【Office 365】
[塗りつぶし]タブの[背景色]も、合わせて解除しておきます。


[セルの書式設定]ダイアログボックスの[OK]ボタン ユーザー定義の表示形式を設定したら、[OK]ボタンをクリックすると、

[指定の範囲内]ダイアログボックスの[OK]ボタン 最初のダイアログボックスに戻ってくるので、更に[OK]ボタンをクリックすると、

平成31年が令和1年で表示された この条件付き書式を設定したセルに、「平成31年5月1日」から「平成31年12月31日」までの日付が入力されていた場合、「令和1年5月1日」から「令和1年12月31日」の形式で表示されるようにできました!

平成32年を令和2年で表示させたい ただ、これはもちろん、令和1年の対応をしただけですので、日付が入力されているセルに、令和2年や令和3年などの日付も入力されている、または入力される可能性があるのなら、

条件となる日付を指定 ここまでの操作を繰り返して、「平成32年1月1日」から「平成32年12月31日」までの日付が入力されていた場合、

ユーザー定義の表示形式で令和2年の設定 令和2年で表示される設定や、

ユーザー定義の表示形式の設定

条件となる日付を指定 「平成33年1月1日」から「平成33年12月31日」までの日付が入力されていた場合、

ユーザー定義の表示形式で令和3年の設定 令和3年で表示される設定も加えていきます。

ユーザー定義の表示形式の設定

但し、これは、Excelが令和に対応するまでの、少しの時期の暫定処置なので、何十年分も設定しなければいけないのなら、むしろその少しの時期だけ西暦で表示させればいいのではと、個人的には思っております。

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Excelが令和に対応したら

お使いのExcelが、令和に対応したら、この暫定処置の条件付き書式は不要ですので、削除していきましょう。

暫定処置の条件付き書式が設定されているセルを範囲選択 暫定処置の条件付き書式が設定されているセルを範囲選択し、

[ホーム]タブ [ホーム]タブ、

[条件付き書式]ボタン [スタイル]グループの、[条件付き書式]をクリックし、

[ルールの管理] 一覧から[ルールの管理]をクリックします。

「令和1年」の暫定処置を削除 「令和1年」の暫定処置をクリックで選択し、[ルールの削除]をクリックします。

「令和3年」の暫定処置を削除 もし、「令和2年」や「令和3年」などの暫定処置も設定していたのなら、同じように、それをクリックで選択し、[ルールの削除]をクリックして、暫定処置を削除する操作を繰り返します。
最後に[OK]ボタンをクリックすると、

条件付き書式を削除しても令和で表示された 暫定処置を削除しても、Excelが令和に対応しているので、ちゃんと令和で表示されています!

但し、「令和1年」を「令和元年」のように、元年表示したい場合には、新たに条件付き書式の設定が必要です。
詳しくは「令和1年を令和元年、平成1年を平成元年で表示させるには」をご覧ください。

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