形式を選択して貼り付け:「値の貼り付け」基本編

解説記事内の画像はExcel 2013のものですが、操作方法は下記のバージョンで同じです。
  • Excel 2013, 2010, 2007
Excel 2013・2010・2007用 練習ファイル
(paste-values.xlsx  13.2KB)

このページでは、最初はExcel 2013・2010の操作方法から入り、後半にExcel 2007での操作方法を書いています。
でも、最初の部分から考え方についても触れていますので、Excel 2007をお使いの方も、最初からお読みください。
また、練習ファイルをダウンロードした方は、Sheet1を表示しておきます。

下の図のように、A4番地とA5番地には、絶対参照四則演算を使った数式が入力されています。
ちなみにこのページでは、絶対参照にフォーカスするわけではないので、絶対参照がわからなくても、「あぁ、数式が入っているんだな」ということさえ分かっていれば、先に読み進めていただいて大丈夫ですヨ。
形式を選択して貼り付け:「値の貼り付け」基本編の操作画像-01

そして、A2番地からA5番地には、データや数式が入力されているだけなので、下の図のように太字にしたり、セルや文字の色を設定したり、そして各セルに3桁区切りのカンマやパーセント、小数点以下の表示桁数などといった「飾り付け(書式)」を設定してみます。
形式を選択して貼り付け:「値の貼り付け」基本編の操作画像-02

このA2番地からA5番地をコピーして、C列やD列などに貼り付けたいと思います。
コピー&貼り付けの操作の基本を、Be Cool Users おなじみの「セリフ」にすると、

「これ」をコピって「ここ」に貼る

そして、同じものを複数個所に連続して貼る時の操作は、

「これ」をコピって「ここ」に貼る、「ここ」にも貼る、「ここ」にも貼る

となります。

まずはコピーしたいセルを範囲選択します。
セリフ: 「これ」を
形式を選択して貼り付け:「値の貼り付け」基本編の操作画像-03

範囲選択したセルのところで、マウスポインタが十字の形で右クリック、[コピー]をクリックします。
セリフ: コピって
形式を選択して貼り付け:「値の貼り付け」基本編の操作画像-04

コピーしたものを貼り付けたい範囲の、先頭のセルを選択し、
セリフ: 「ここ」に
形式を選択して貼り付け:「値の貼り付け」基本編の操作画像-05

右クリック、[貼り付け]をクリックします。
セリフ: 貼る
形式を選択して貼り付け:「値の貼り付け」基本編の操作画像-06

A2番地からA5番地のセルの内容を、C2番地からC5番地にコピーすることができました!
この操作では、文字や数式といったデータ、そして飾り付け(書式)も全てコピー元と同じようになります
形式を選択して貼り付け:「値の貼り付け」基本編の操作画像-07

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値のみ貼り付け

同じものを複数個所に連続して貼る時の操作は、

「これ」をコピって「ここ」に貼る、「ここ」にも貼る、「ここ」にも貼る

でした。
まだコピー元のA2番地からA5番地には、アリの行列のような点線がグルグルしているので、「これをコピって」は有効になっていますから、このまま連続して、「ここにも貼る」を続けていきます。

次に貼り付けたい範囲の、先頭のセルを選択し、
形式を選択して貼り付け:「値の貼り付け」基本編の操作画像-08

右クリック。
先程はただの[貼り付け]をクリックしましたが、今度は[値]をクリックして、値のみを貼り付けてみます。
形式を選択して貼り付け:「値の貼り付け」基本編の操作画像-09

値のみを貼り付けることができました!
コピー元の「値」のみを持ってきたので、セルや文字の色、3桁区切りのカンマやパーセントなどといった「飾り付け(書式)」は持ってきていません
(この説明で「ん?」と気付いてしまった方は(笑)、もうちょっと後で詳しく説明しますので、このまま読み進めてください。)
形式を選択して貼り付け:「値の貼り付け」基本編の操作画像-10

値と数値の書式を貼り付け

今もまだコピー元のA2番地からA5番地には、アリの行列のような点線がグルグルしているので、「これをコピって」は有効になっていますから、このまま連続して、「ここにも貼る」を続けていきます。

次に貼り付けたい範囲の、先頭のセルを選択し、
形式を選択して貼り付け:「値の貼り付け」基本編の操作画像-11

形式を選択して貼り付け:「値の貼り付け」基本編の操作画像-12 右クリック。
今度は[形式を選択して貼り付け]にマウスを合わせ、表示された一覧から[値と数値の書式]をクリックします。

[値と数値の書式]というのは、「値 & 数値に関する飾り付け」ということ。
なので、コピー元の「値」はもちろん、3桁区切りのカンマや小数点以下の表示桁数などといった「数値を読みやすくするための飾り付け(書式)」は持ってきますが、それ以外の色や太字といった飾り付け(書式)は持ってきません。
(くどいようですが(笑)、ここで「ん?」と思った方は、もうちょっと後で詳しく説明しますので、このまま読み進めてください。)
形式を選択して貼り付け:「値の貼り付け」基本編の操作画像-13

値と元の書式を貼り付け

まだコピー元のA2番地からA5番地には、アリの行列のような点線がグルグルしているので、更に連続して、「ここにも貼る」を続けていきます。

次に貼り付けたい範囲の、先頭のセルを選択し、
形式を選択して貼り付け:「値の貼り付け」基本編の操作画像-14

形式を選択して貼り付け:「値の貼り付け」基本編の操作画像-15 右クリック後、[形式を選択して貼り付け]にマウスを合わせます。
今度は[値と元の書式]をクリックします。

[値と元の書式]というのは、コピー元の「値」はもちろん、コピー元の書式もそのまま持ってきますよ〜ということ。
なので、コピー元の書式も、そっくりそのまま持ってきてくれます。
形式を選択して貼り付け:「値の貼り付け」基本編の操作画像-16

じゃぁ、一番最初にやった、ただの[貼り付け]と、この[値と元の書式]の違いは何なんだ!ということになりますよね?
実はその違いは「値」という部分に隠されています。
上の図のように、貼り付け先であるF4番地を選択すると、そのセルの中身が数式バーに表示されます。

そうです!
コピー元であるA4番地には数式が入っていました。
ただの[貼り付け]では、セル内のデータは、数式なら数式のまま、素直に持ってきます。
形式を選択して貼り付け:「値の貼り付け」基本編の操作画像-17

でも、「値」として貼り付けるということは、セルの中身を素直にそのまま持ってくるのではなく、表面的に見える「計算結果」だけを、ただの数値として持ってきます
形式を選択して貼り付け:「値の貼り付け」基本編の操作画像-16

今回ご紹介した、[値]、[値と数値の書式]、[値と元の書式]では、コピー元のデータをいずれも「値」として貼り付けているので、コピー元で数式だった部分は、数式のままではなく、ただの数値になっています。
形式を選択して貼り付け:「値の貼り付け」基本編の操作画像-18

一通りコピー&貼り付けの操作が終わったので、[Esc]キーを押せば、コピー終了の合図を送ったことになるので、アリの行列のような点線グルグルが消ますヨ。

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ダイアログボックスを使って貼り付け

(練習用ファイルをダウンロードした方は、Sheet2に切り替えてください)

Excel 2013・2010では、右クリックしたときに[値]、[値と数値の書式]、[値と元の書式]という貼り付け方が選べるのですが、Excel 2007では右クリックして選ぶことができません。
そこで出てくるのがダイアログボックスを使う方法。
これからご紹介する方法は、Excel 2007でも、もちろん2013・2010でもできる方法です。

コピーしたいセルを範囲選択後、範囲選択したところで右クリック、[コピー]をクリックします。
形式を選択して貼り付け:「値の貼り付け」基本編の操作画像-04

コピーしたものを貼り付けたい範囲の、先頭のセルを選択し、
形式を選択して貼り付け:「値の貼り付け」基本編の操作画像-08

形式を選択して貼り付け:「値の貼り付け」基本編の操作画像-19 【Excel 2013・2010】
右クリック、[形式を選択して貼り付け]の文字の部分をクリックします。
この時、その右側にある右向き三角にマウスポインタを合わせると、更に一覧が表示されるので、その場合は、その一覧の一番下にある[形式を選択して貼り付け]をクリックしても構いません。

形式を選択して貼り付け:「値の貼り付け」基本編の操作画像-25 【Excel 2007】
右クリック後、[形式を選択して貼り付け]をクリックします。

形式を選択して貼り付け:「値の貼り付け」基本編の操作画像-20 「値」だけを貼り付けたい場合は「値」を、

形式を選択して貼り付け:「値の貼り付け」基本編の操作画像-21 「値」と「数値を読みやすくするための飾り付け(書式)」だけを持ってきたい場合には、[値と数値の書式]を選択して[OK]ボタンをクリックします。

でも、「値」と「元の書式」を持ってきたい場合、ダイアログボックスに[値と元の書式]というのが無いのです。

形式を選択して貼り付け:「値の貼り付け」基本編の操作画像-20 そこで、まずは[値]を使って

コピー元の「値」だけを貼り付けた後、
形式を選択して貼り付け:「値の貼り付け」基本編の操作画像-22

更にそのままもう一度右クリックして
形式を選択して貼り付け:「値の貼り付け」基本編の操作画像-23

形式を選択して貼り付け:「値の貼り付け」基本編の操作画像-24 ダイアログボックスを表示し、[書式]だけを貼り付ければ、

「値」と「元の書式」を持ってくることができます。
形式を選択して貼り付け:「値の貼り付け」基本編の操作画像-16

さてここで、「値の貼り付け」というものが何なのかは分かったけれど、実際問題、どんな状況の時に使うんだい?と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか?
こういった状況の時に使いますよ、という例を、「形式を選択して貼り付け:「値の貼り付け」発展編」でご紹介しています!

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