「値の貼り付け」基本編では、「値の貼り付け」のそれぞれの種類を使うと、どのような結果になるのかをご紹介しました。
でも、「どういう風になるかは分かったけど、実際にどんな場面で使うの？」と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか？
そこで！このページでは、実際の場面を想定しながら、「値の貼り付け」を使ってみたいと思います。

このページでは基本編を前提として進めていきますので、まだの方は「値の貼り付け」基本編を先にご覧ください。

今の状況を整理

ファイルをダウンロードした方は、Sheet3を表示しておいてください。

今、あなたは、自分でExcelの練習問題を作るために、セルに適当な数字を入力しようと考えました。
でも、数字をいちいち自分で考えるのは面倒なので、欄外のB8番地からD11番地に、RANDBETWEEN関数を設定して、適当な数字を作りました。
そして、関数を使って出来上がったこの数字を、後々いろいろなセルにコピーしようとした時に、どこに関数が入っているかを気付きやすくするために、下の図のように、セルや文字の色、そして通貨表示形式といった、書式も設定してみました。

そして、欄外に作ったこの数字を、表内にコピーして持っていこうと思います。
この時、RANDBETWEEN関数の状態のまま持って行ってしまうと、様々な操作の度に数字が再計算されてコロコロと変わってしまうため、練習問題の用途としては不向きですから、関数の計算結果である「値のみ」を貼り付けたいと思います。

なお、貼り付け先であるB2からD5番地には、データがすべて出来てから、周りの項目名のセルと一緒に書式設定をしようと思い、書式設定はしていません。

貼り付け先に書式が設定されていない時【その1】

● 欄外に関数を使って作った数字を、「値のみ」にして表内にコピーしたい
● 貼り付け先はあえて書式設定されていないわけですから、書式はコピーされないようにしたい

というのが、今の状況なので、貼り付けの方法は、［値］となります。

では早速、
コピーしたい箇所を範囲選択して、右クリック、［コピー］をクリックします。

貼り付けたい範囲の先頭のセルを選択後、

【Excel 2013・2010】
右クリック、［値］をクリックします。

【Excel 2007】
［形式を選択して貼り付け］ダイアログボックスを使って、［値］を選択します。

コピー元のセルに入力されていた関数の、計算結果である「値のみ」を、書式を持ってこないようにして貼り付けることができました！

貼り付け先に書式が設定されていない時【その2】

さっきは書式を持ってこないように貼り付けたけど、ちょっと待てよ・・・
貼り付けた後、数字の部分には、結局コピー元と同じように通貨表示形式を設定するんだよな・・・

と思ったとします。
ということは、

● 欄外に関数を使って作った数字を、「値のみ」にして表内にコピーしたい
● 書式はコピーされないようにしたいけど、数値に関する書式だけは持って行きたい

なので、貼り付けの方法は、［値と数値の書式］となります。

先程、貼り付けをしてしまったので、［元に戻す］ボタンをクリックして、貼り付けする前の状態に戻します。

コピー元には、アリの行列のような点線がグルグルしているので、まだコピーは有効ですから、貼り付けるところから操作します。

貼り付けたい範囲の先頭のセルを選択後、

【Excel 2013・2010】
右クリック、［形式を選択して貼り付け］から［値と数値の書式］をクリックします。

【Excel 2007】
［形式を選択して貼り付け］ダイアログボックスを使って、［値と数値の書式］を選択します。

コピー元のセルに入力されていた関数の、計算結果である「値のみ」を、数値に関する書式も一緒に貼り付けることができました！

貼り付け先に書式が設定されている場合

練習ファイルをダウンロードした方は、Sheet4に切り替えてください。

今度も、欄外に作った「値のみ」を、B2番地からD5番地の表内に貼り付けたいのですが、今回の場合は貼り付け先の部分に既に書式が設定されています。

貼り付け先には何も入力されていないので分かりづらいですが、試しに何か適当な数字を入力して、［Enter］キーで入力を確定してみると、

3桁区切りのカンマや、小数点以下の表示桁数といった書式も設定されています。

確認が終わったら、試しに入力したB2番地の数字を消しておいてください。

貼り付けたい先には既に書式が設定されているわけですから、コピー元の書式は不要です。
というわけで、

● 欄外に関数を使って作った数字を、「値のみ」にして表内にコピーしたい
● コピー元の書式は不要なので、書式はコピーされないようにしたい

なので、貼り付けの方法は、［値］となります。

先程までの要領で、コピー元を範囲選択して［コピー］、B2番地を先頭とする表内に［値］を貼り付けると・・・

コピー元の書式は一切持ち込まずに「値のみ」を持ってきたので、元々貼り付け先に設定されていた書式で表示されていることが分かります！

［元に戻す］ボタンをクリックして、貼り付けする前の状態に戻しておきます。

いやいや、貼り付け先に設定してある3桁区切りのカンマや、小数点以下の表示桁数では、かえって数字が読みづらくなってしまうから、数字の表示に関してはコピー元と同じにしたい。
でも、貼り付け先の全体的な表のイメージは壊したくない、というのであれば、

● 欄外に関数を使って作った数字を、「値のみ」にして表内にコピーしたい
● 貼り付け先の書式は壊したくないので、コピー元の書式は不要だけれど、数値に関する書式だけはコピー元のものを持って行きたい

となり、貼り付けの方法は、［値と数値の書式］となります。

書式に関して、数値に関する書式以外は持ってきていないので、貼り付け先の表のイメージを壊さずに済みました！
でも、数値に関する書式だけはコピー元のものを持って来ることができました！

• 形式を選択して貼り付け：「値の貼り付け」基本編

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