VLOOKUPの使い方[初心者さんのためのExcel関数解説]
- Excel 2019, 2016, 2013, 2010
- Microsoft 365
(vlookup.xlsx 233KB)
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上の文書で、あなたに質問です!
B1番地の会員コードの人の「氏名」を、表から探してください。
・・・答、出ましたでしょうか?
あなたが答を出したときの視線の動き、こんな風になりませんでしたか?
まずはB1番地に入力されている会員コードが「AA263」だと確認。
そして表の左端を、順番に下に確認していって「AA263」を発見!
そのまま右に視線を動かして、氏名が「相原 雅紀」さんと確認!
という動きになったと思います。
この視線の動きをやってくれるExcel関数が、VLOOKUP関数!
「ブイルックアップかんすう」と読みます。
検索値 | これを |
---|---|
範囲 | この表から探し出し、 |
列番号 | その何列目のデータを答として表示してね |
検索方法 | 完全一致探しだよ または 近いもの探しだよ |
VLOOKUP関数で指定する引数はこのようになり、パッと見、難しいかもと腕にボツボツ出てきそうですが、大丈夫!
Excel初心者さんにも「なーんだ、簡単♪」と思っていただけるよう、かみ砕いて解説してまいります!
【 目次 】
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表の左端が鉄則
「これを、この表から探し出し・・・」という動きをしてくれるVLOOKUP関数。
今回の例では、B1番地の会員コードを、表から探し出すことになります。
つまり探し出しの基準は「会員コード」。
VLOOKUP関数では、この基準となる項目が、表の左端になっている必要があります。
なので、こういう表になっていると、探し出しの基準となる項目が、表の左端ではないので、うまく動作してくれません。
テーブル化が大吉
「これを、この表から探し出し・・・」の「この表」、つまり探し出しに使う表は、テーブル化しておくことがおすすめ。
(テーブル化しなくても、VLOOKUP関数は設定できます。)
- 他のセルにもコピーしたいVLOOKUP関数の数式でも、探し出しに使う表に絶対参照を設定しなくていい。
- 探し出しに使う表にデータが増えても、VLOOKUP関数の数式を修正する必要が無い。
と、予め探し出しに使う表をテーブル化しておくだけで利点ばかり。
この利点については、後で詳しくご説明するので、まずは「探し出し表」が、テーブルになっているかどうか確認できるようになっておきましょう。
探し出しに使う表の中ならどれでもいいので、どれか1つのセルを選択します。
既にその表がテーブル化されていれば、[テーブルツール]の[デザイン]タブが表示されます。
テーブル化されていなければ表示されません。
【一部のMicrosoft 365】
2020/10/25現在、一部のMicrosoft 365では、[テーブルデザイン]タブが表示されます。
テーブル化されていなければ表示されません。
探し出しの表がテーブルになっていなくても、VLOOKUP関数は設定できます。
わたし的にはテーブル化しておいた方がおすすめなので、「テーブル化してみようかな♪」という方は、下記のページをご覧ください。
また、テーブル化すると、広い範囲を簡単に範囲選択できるようになります。
今回もテーブルならではの範囲選択の方法を使いますので、予めこちらもご覧ください。
繰り返しますが、探し出しに使う表をテーブル化していなくても、VLOOKUP関数は設定できます。
なので、テーブル化しないまま読み進めていただいても問題ありません。
もちろん、それについても、ちゃんと解説していきます!
ただ、テーブル化していないというだけで、気を配ることが増えますので、私としてはテーブル化がおすすめです。
でも、「テーブルのこと知らないから、VLOOKUP関数を設定し終わってからでいいや」としてしまうと、探し出しに使う表をテーブル化した後、VLOOKUP関数の数式も修正しなければいけないので、テーブル化するならVLOOKUP関数を設定する前です!
今、このタイミングでのテーブル化がおすすめです。
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初心者さんがハマらないために
ここから早速、VLOOKUP関数の使い方を解説していきますが、初心者さんがVLOOKUP関数の設定でハマるとき、その理由は案外、VLOOKUP関数とは関係ないところだったりします。
この図のような状況で、「ダイアログボックスを閉じずに、A6からD15番地を範囲選択してください」と言われたとします。
ダイアログボックスを動かしたり、またはこのダイアログボックス自体を小さくして対応できる方は、このまま先にお進みください。
ですが、「範囲選択したい場所にダイアログボックスが重なってるから範囲選択なんてできない!」という方は、この先に進んでも地獄なだけなので、まずは焦らず、下記のページをご覧ください。
「完全一致探し」のVLOOKUP関数の使い方
それでは、VLOOKUP関数の使い方に入っていきましょう!
今回は、B1番地に入力されている会員コードを、表から探し出し、その会員コードに対応した氏名を表示する設定をします!
そして、その探し出した答を、B2番地に表示させます。
答を表示させたいB2番地を選択し、[関数の挿入]ボタンをクリックします。
関数を指定するためのダイアログボックスが表示されます。
[関数の分類]で「すべて表示」を選択すると、すべての関数が[関数名]欄にABC順で表示されます。
今回はVLOOKUP関数を使いたいので、一覧から「VLOOKUP」をクリックで選択し、[OK]ボタンをクリックします。
ちなみに、この一覧から「VLOOKUP」を選択する際、「VLOOKUP」の頭文字である「V」のところまで、一瞬でスクロールする技を使うと便利です。
VLOOKUP関数を設定するダイアログボックスが表示されます。
まずは[検索値]。
[検索値]には、表から探し出すものが入力されているのはどのセルなのかを指定します。
[検索値]に文字カーソルがあることを確認し、
今回は、B1番地に入力されているものを表から探し出したいので、B1番地をクリックで選択すると、[検索値]に「B1」と設定できました。
次は[範囲]欄を指定するので、[範囲]欄でクリックするか、キーボードの[Tab]キーを押して、[範囲]欄に文字カーソルを移します。
この欄には、探し出しに使う表がどれなのかを指定します。
探し出しに使う表の指定に、表の見出しは含めません。
ですので、今回指定するのは、A6からD15番地となります。
この時、テーブル化している表なら、指定がとっても楽なので、テーブル化している場合と、そうでない場合の指定方法を両方とも見ていきましょう。
【テーブル化している場合】
探し出しに使う表をテーブル化している場合は、テーブル全体を簡単に選択できるので、テーブルの一番最初のセルで、そのセルの内側かつ左上にマウスポインターを合わせます。
VLOOKUP関数の表の指定では見出しを含めないので、見出しにマウスポインターを合わせることに抵抗あるかもですが、テーブル全体を範囲選択する方法なので、気にせず操作しましょう。
マウスポインターが黒い斜め矢印に変わるので、クリックすると、見出しを除いた表全体を選択できました!
もしこの時、表の見出しも含めて選択されてしまった方は、クリックする度に見出しを除いた表全体、見出しを含んだ表全体・・・と、選択が切り替わりますので、もう一度クリックして見出しを除いた表全体を選択します。
また、どうしてもマウスポインターを黒い斜め矢印にできない場合には、この後でご説明している、テーブル化していない場合の範囲選択の方法でも問題ありません。
テーブルを選択したことで、ダイアログボックスの[範囲]欄に、指定したテーブルの名前が表示されました。
テーブルの名前は、テーブルに変換したときにExcelが勝手に付けるので、「テーブル○(○は数字)」という名前です。
自分でテーブルの名前を変更している場合には、その名前が表示されます。
【テーブル化していない場合】
探し出しに使う表をテーブル化していない場合は、探し出しに使う表のうち、見出しを除いた表全体を範囲選択します。
今回の例では、A6からD15番地を範囲選択するわけですね。(上の図では、範囲選択時に邪魔にならないよう、ダイアログボックスが小さくなっています。)
ダイアログボックスの[範囲]欄に、選択したセル番地が表示されました。
テーブル化している表を指定した場合には、そのテーブルの名前が表示されますが、テーブル化していない表を指定した場合には、このようにセル範囲が表示されます。
次は[列番号]欄を指定するので、[列番号]欄でクリックするか、キーボードの[Tab]キーを押して、[列番号]欄に文字カーソルを移します。
この欄に設定するのは、
探し出しに使う表で、探しているものを見つけたときに、答として表示するのは、表の何列目なのか。
今回は、会員コードを表から探し出し、見つけたら、それに対応する「氏名」を表示させたいです。
「氏名」は、表の3列目にあるので、
「3」と入力します。
Excelでは、数式で数字を設定するときには半角で入力するのがお作法なので、日本語入力がOFFの状態で「3」と入力すれば、半角で入力できます。
次は[検索方法]欄を指定するので、[検索方法]欄でクリックするか、キーボードの[Tab]キーを押して、[検索方法]欄に文字カーソルを移します。
この欄に設定するのは、
[検索値]で指定したものを、[範囲]で指定した表から探し出すときに、完全に一致するものだけを探すのか、完全に一致するものがなくても、近いものでよしとするのか。
- [検索値]で指定したものと完全に一致するものを、表から探し出してほしい場合は「FALSE」
- [検索値]で指定したものと完全一致しなくても、一番近いものでいい場合には「TRUE」
を指定します。
今回は、完全に一致するものを探し出してほしいので「FALSE」と入力します。
こういったExcelの英語のお決まり表現を使うときは、半角で入力するのがお約束なので、日本語入力がOFFの状態で[Shift]キーを押したまま「FALSE」と入力すれば、半角の大文字で入力できます。
また、「false」のように、小文字で入力しても構いません。
「TRUE」を指定する「近いもの探し」とはどういうことなのかについては、「近いもの探し」とは?の章でご紹介します。
また、完全一致探しの場合は、「FALSE」指定する他に「0(ゼロ)」と指定、近いもの探しでは「TRUE」と指定する他に「1」(もっと厳密に言うと「0」以外の数字ならOK)と指定しても良いです。
私はキー1つで入力できるので、「FALSE」や「TRUE」より、「0」や「1」で設定することが多いのですが、この欄に文字カーソルがあるときにダイアログボックスで表示される説明が「TRUE」と「FALSE」なので、迷ったときに参考にできます。
これで、「B1番地に入力されているものを、テーブル1(またはA6からD15番地)から探し出し、その3列目を答として表示してね。完全一致探しだよ」という指定が終わったので、[OK]ボタンをクリックします。
答を表示させることができました!
VLOOKUP関数を設定したセルが選択されている状態で、数式バーを見ると、数式の中身が分かります。
数式の中身と、関数を覚えるセリフを合わせるとこうなります。
というわけで、試しに、B1番地のデータを変更しても、ちゃんと表から探し出してくれるか見ていきましょう。
B1番地を選択し、別の会員コードを入力します。
前の会員コードはいちいち消さずとも、上書きで変更できますヨ。
会員コードを変更したら、[Enter]キーで文字カーソルが点滅しなくなるまで入力を確定すると、
B1番地の変更に合わせて、VLOOKUP関数の答も変わってくれました!
もし、うまく答が表示されない方は、B1番地のデータを全角で入力していませんか?
探し出しの表には、会員コードは半角で入力されているので、探したいものを入力するB1番地も半角で入力しないと、探し出せませーんというエラーが表示されてしまいます。
練習用データを操作しながらご覧いただいている方は、テーブルになっている探し出し表を使ってVLOOKUP関数を設定していただきましたが、「非テーブル」シートにある探し出し表は、あえてテーブル化していませんので、探し出し表がテーブルではない場合の設定方法も練習できます。
興味のある方は、復習がてら、ぜひチャレンジしてみてください♪
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「近いもの探し」とは?
練習用データを操作しながらご覧くださっている方は、画面左下のシート見出しで「近いもの探し」シートに切り替えます。
再びあなたに質問です!
B1番地の獲得ポイントで割引される金額を、表から探してください。
はい♪これが「近いもの探し」の使い道。
B1番地に入力されている「288」ポイントは、探し出しの表の中にきっかり同じ数字が無いんです。
きっかり同じものが無くても、近いものを探してほしい、そんな時に使うのが、
[検索方法]で「TRUE」を指定する方法。
「TRUE」の他に、「1」(もっと厳密に言うと「0(ゼロ)」以外の数字)を指定してもOK。
で、ここで気になるのは、B1番地に入力されている「288」ポイントは、「200」と「300」の間なので、「200」ポイントの割引額「\1,000」になるのか、「300」ポイントの割引額「\2,000」になるのか、ということ。
「288」はどちらかというと「300」に近いわけですが、 この「近い」というところに仕組みがありまして。
近いもの探しのVLOOKUP関数では、探し出したいものと全く同じものが表から見つからなかった場合、探し出したいものを超えずに、一番近いものを探す仕組みになっています。
表の「300」ポイントは、探し出したい「288」を超えてしまいます。
だから、「288」を超えずに一番近い「200」ポイントの割引額「\1,000」が答になるんです。
これ、覚えるの大変そう!って一瞬暗くなりそうですが、今回の例で覚えれば大丈夫。
だって、「288」ポイントしか貯めていないお客さんに 「300」ポイント分の割引をするわけないですもんね。
実生活と対応させて覚えれば、心配いらずです!
「近いもの探し」のVLOOKUP関数の使い方
それでは、近いもの探しのVLOOKUP関数を設定していきましょう!
今回は、B1番地に入力されている獲得ポイントを、表から探し出し、そのポイントに応じた割引額を表示する設定をしていきます!
今回はその探し出した答を、B2番地に表示させたいので、B2番地を選択し、[関数の挿入]ボタンをクリックします。
関数を指定するためのダイアログボックスが表示されます。
[関数の分類]で「すべて表示」を選択すると、すべての関数が[関数名]欄にABC順で表示されます。
今回はVLOOKUP関数を使いたいので、一覧から「VLOOKUP」をクリックで選択し、[OK]ボタンをクリックします。
ちなみに、この一覧から「VLOOKUP」を選択する際、「VLOOKUP」の頭文字である「V」のところまで、一瞬でスクロールする技を使うと便利です。
VLOOKUP関数を設定するダイアログボックスが表示されます。
まずは[検索値]。
[検索値]には、表から探し出すものが入力されているのはどのセルなのかを指定します。
[検索値]に文字カーソルがあることを確認し、
今回は、B1番地に入力されているものを表から探し出したいので、B1番地をクリックで選択すると、[検索値]に「B1」と設定できました。
次は[範囲]欄を指定するので、[範囲]欄でクリックするか、キーボードの[Tab]キーを押して、[範囲]欄に文字カーソルを移します。
この欄には、探し出しに使う表がどれなのかを指定します。
探し出しに使う表の指定に、表の見出しは含めません。
ですので、今回指定するのは、A6からB13番地となります。
この時、テーブル化している表なら、指定がとっても楽なので、テーブル化している場合と、そうでない場合の指定方法を両方とも見ていきましょう。
【テーブル化している場合】
探し出しに使う表をテーブル化している場合は、テーブル全体を簡単に選択できるので、テーブルの一番最初のセルで、そのセルの内側かつ左上にマウスポインターを合わせます。
VLOOKUP関数の表の指定では見出しを含めないので、見出しにマウスポインターを合わせることに抵抗あるかもですが、テーブル全体を範囲選択する方法なので、気にせず操作しましょう。
マウスポインターが黒い斜め矢印に変わるので、クリックすると、見出しを除いた表全体を選択できました!
もしこの時、表の見出しも含めて選択されてしまった方は、クリックする度に見出しを除いた表全体、見出しを含んだ表全体・・・と、選択が切り替わりますので、もう一度クリックして見出しを除いた表全体を選択します。
また、どうしてもマウスポインターを黒い斜め矢印にできない場合には、この後でご説明している、テーブル化していない場合の範囲選択の方法でも問題ありません。
テーブルを選択したことで、ダイアログボックスの[範囲]欄に、指定したテーブルの名前が表示されました。
テーブルの名前は、テーブルに変換したときにExcelが勝手に付けるので、「テーブル○(○は数字)」という名前です。
自分でテーブルの名前を変更している場合には、その名前が表示されます。
【テーブル化していない場合】
探し出しに使う表をテーブル化していない場合は、探し出しに使う表のうち、見出しを除いた表全体を範囲選択します。
ダイアログボックスの[範囲]欄に、選択したセル番地が表示されました。
[範囲]欄に、テーブル化している表を指定した場合には、そのテーブルの名前が表示されますが、テーブル化していない表を指定した場合には、このようにセル範囲が表示されます。
次は[列番号]欄を指定するので、[列番号]欄でクリックするか、キーボードの[Tab]キーを押して、[列番号]欄に文字カーソルを移します。
この欄に設定するのは、
探し出しに使う表から、探しているものを見つけたときに、答として表示するのは、表の何列目なのか。
今回は左から2列目を答として表示させたいので、
「2」と入力します。
Excelでは、数式で数字を設定するときには半角で入力するのがお作法なので、日本語入力がOFFの状態で「2」と入力すれば、半角で入力できます。
次は[検索方法]欄を指定するので、[検索方法]欄でクリックするか、キーボードの[Tab]キーを押して、[検索方法]欄に文字カーソルを移します。
この欄に設定するのは、[検索値]で指定したものを、[範囲]で指定した表から探し出すときに、完全に一致するものだけを探すのか、完全に一致するものがなくても、近いものでよしとするのか。
- [検索値]で指定したものと完全に一致するものを、表から探し出してほしい場合は「FALSE」
- [検索値]で指定したものと完全一致しなくても、一番近いものでいい場合には「TRUE」
を指定します。
今回は、完全に一致するものがなくても、近いものでよしとしたいので、
「TRUE」と入力します。
こういったExcelの英語のお決まり表現を使うときは、半角で入力するのがお約束なので、日本語入力がOFFの状態で[Shift]キーを押したまま「TRUE」と入力すれば、半角の大文字で入力できます。
また、「true」のように、小文字で入力してもOKです。
これで、「B1番地に入力されているものを、テーブル2(またはA6からB13番地)から探し出し、その2列目を答として表示してね。近いもの探しだよ」という指定が終わったので、[OK]ボタンをクリックします。
答を表示させることができました!
答に円マークや千の位のカンマが表示されていないのは、書式を設定していないから。
必要に応じて、円マークなどの書式をお好みで設定してください。
VLOOKUP関数を設定したセルが選択されている状態で、数式バーを見ると、数式の中身が分かります。
数式の中身と、関数を覚えるセリフを合わせるとこうなります。
というわけで、試しに、B1番地のデータを変更しても、ちゃんと表から探し出してくれるか見ていきましょう。
B1番地を選択し、獲得ポイントを変更します。
前の獲得ポイントはいちいち消さずとも、上書きで変更できますヨ。
会員コードを変更したら、[Enter]キーで文字カーソルが点滅しなくなるまで入力を確定すると、
B1番地の変更に合わせて、VLOOKUP関数の答も変わってくれました!
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近いもの探し表は昇順
今回の例では、B1番地に入力した獲得ポイントに対応するものを、表から探し出すので、探し出しの基準は、表の「ポイント」欄。
この探し出しの基準となるものが、表の左端でなければいけないことを「表の左端が鉄則」の章でご紹介していますが、
近いもの探しのVLOOKUP関数では、更に、この探し出しの基準となるものが昇順に並んでいることが必須。
なので、表の左端が昇順ではなくバラバラに並んでいると、近いもの探しのVLOOKUP関数は正しく動いてくれません。
「テーブル化が大吉」の章では、探し出しに使う表はテーブル化しておくことをおすすめしていますが、テーブル化しておけば、基準の項目を昇順に並べ替えるのも簡単です。
(練習用データは、既にテーブル化して昇順に並べ替えてあります。)
#N/Aエラーどうする?
練習用データを操作しながらご覧くださっている方は、画面左下のシート見出しで「完全一致で検索」シートに切り替えます。
さて、B2番地には、「「完全一致探し」のVLOOKUP関数の使い方」の章で、VLOOKUP関数を設定しました。
B2番地を選択して数式バーを見ると、数式の中身が表示され、このセルには、
「B1番地に入力されているものを、テーブル1から探し出し、その3列目を答として表示してね。完全一致探しだよ」という数式が入っていることが分かります。
ここで、検索したいものを入力するときに、入力ミスしてしまったという状況を作ってみましょう。
B1番地を選択し、探し出しに使う表には無いコードを入力します。
入力したら、文字カーソルがセルの中で点滅しなくなるまで[Enter]キーを押して入力を確定すると、
VLOOKUP関数の答が表示されるはずのB2番地に、「#N/A」というエラーが表示されました!
これは、「お探しのものは見つかりません」という合図。
なので、探し出しに使う表に存在する会員コードをB1番地に入力すれば、またちゃんと答が表示されます。
(B1番地の会員コードを入力し直したら、文字カーソルが点滅しなくなるまで[Enter]キーで入力を確定することをお忘れなく。)
ところがもう1つ、「#N/A」エラーが表示されるケースがあるんです。
それが、探し出してほしいものを指定していない、つまり入力していない場合。
その状況を作り出してみましょう。
検索したいものを入力するセル、B1番地を選択し、キーボードの[Delete]キーを押すと、データが消えたので、VLOOKUP関数の答が表示されるB2番地に、「#N/A」というエラーが表示されました!
もちろん、探し出してほしい会員コードをB1番地に入力すれば、またちゃんと答が表示されます。
(B1番地の会員コードを入力し直したら、文字カーソルが点滅しなくなるまで[Enter]キーで入力を確定することをお忘れなく。)
このように、関数自体は正しく設定されているのに、探し出してほしいものの入力状況で表示されるエラーがあります。
「こういうエラー表示は、ビックリしちゃうから嫌だなぁ」という方も多いはず。
そこで、「VLOOKUPのエラーをIFERROR関数で非表示に」のページでは、こういったエラー表示を好みのものに変える方法をご紹介していますので、興味のある方はご覧ください。
このページの最後にもリンクを設置してありますので、このページを最後まで読んでいただいてからご覧いただくのがおすすめです。
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テーブルならトラブルを極限まで減らせる!
「テーブル化が大吉」の章では、探し出しに使う表をテーブル化しておくことをおすすめしています。
VLOOKUP関数の引数[範囲]を指定するときに、1クリックで範囲指定できるのも、探し出し表をテーブル化しておく利点の1つ。
でもそれ以外に、もっと大きな利点もあるんです!
それが、探し出しに使う表にデータを増やしたとき。
試しに、表の一番下に、ひとり分のデータを追加してみます。
テーブルは、自動的にテーブル範囲を広げてくれるので、Excelは増えた分も含めてテーブルなんだと、データを追加しただけで認識しているんです。
そして、この追加したデータを、VLOOKUP関数はちゃんと探し出してくれるのか、B1番地に追加した人の会員コードを入力してみましょう!
会員コードを入力し、キーボードの[Enter]キーで文字カーソルが点滅しなくなるまで入力を確定すると、
追加した人の名前も、ちゃんと答として表示されました!
これこそが、探し出しに使う表をテーブル化しておいた利点。
VLOOKUP関数を設定してあるB2番地を選択し、数式バーを見ると、その数式の内容が表示されます。
この数式を見ると、探し出しに使う表は「テーブル1」。
テーブルは、データが増えると、テーブルとしての範囲を自動的に広げてくれます。
なので、VLOOKUP関数で「テーブル1から探し出し・・・」としている指令は、その探し出しの表自体が、範囲が変わってもExcelが認識できるテーブルの状態になっているので、ちゃんと答が表示できるんです。
今度は、探し出しに使う表をテーブル化しておかなかったケースを見てみましょう。
練習用データをお使いの方は、画面左下のシート見出しをクリックして「関数の修正」シートに切り替えます。
このシートのB2番地には、既にVLOOKUP関数を設定してあるので、数式を確認してみましょう。
B2番地を選択し、数式バーを見ると、その数式の内容が表示されます。
この例では、探し出しに使う表は、テーブル化されていません。
なので、VLOOKUP関数の数式は「A6からD15番地の表から探し出し・・・」となっています。
ここで、探し出しに使う表の最後に、ひとり分のデータを追加してみます。
そして、この追加したデータを、VLOOKUP関数はちゃんと探し出してくれるのか、B1番地に追加した人の会員コードを入力してみましょう!
会員コードを入力し、キーボードの[Enter]キーで文字カーソルが点滅しなくなるまで入力を確定しても、
「お探しのものは見つかりません」の#N/Aエラーが表示されてしまいました!
もうお分かりですね?
VLOOKUP関数を設定してあるB2番地を選択し、数式バーを見ると、その数式の内容が表示されます。
VLOOKUP関数の数式は「A6からD15番地の表から探し出し・・・」となっていて、追加したデータは探し出しに使う表の範囲に含まれていないので、Excelは答を見つけられなかったんです。
探し出しに使う表をテーブル化せずにVLOOKUP関数を設定すると、探し出し表にデータを追加する度にこの問題が起きてしまいますので、追加したデータを[範囲]に含める、数式の修正方法を見ていきましょう。
VLOOKUP関数を設定してあるB2番地を選択し、[関数の挿入]ボタンをクリックします。
ダイアログボックスが表示され、設定されている数式の内容が表示されています。
現在は、[検索値]欄の中身が選択されている状態です。
このままキーボードの[Tab]キーを押すと、
次の[範囲]欄に設定されているものが選択された状態になります。
設定されている範囲が、このように選択されている状態だと、このまま上書きで修正できるので、この状態のまま、
正しい範囲を選択し直すと、
[範囲]が修正できます。
[OK]ボタンをクリックすると、
やっと答が表示されました!
このように、探し出しに使う表のデータを追加したら、VLOOKUP関数の数式を直さなきゃいけないので、テーブル化をおすすめしたわけです。
「じゃぁ今からテーブル化するよ」と思ってくださった方、VLOOKUP関数を設定した後にテーブル化した場合には、VLOOKUP関数を「このセル範囲の表から探し出し・・・」の設定から、「このテーブルから探し出し・・・」の設定に、一度だけ修正する必要がありますので、忘れずにお願いします。
そして、まだ探し出しに使う表をテーブル化しておく利点があります。
それは、VLOOKUP関数の数式を他のセルにコピーする必要があるとき。
これについては別の機会にご紹介します。
VLOOKUP関数の使い方 まとめ
VLOOKUP関数を使うときには、探し出しに使う表を、予めテーブル化しておくと、利点ばかりなのでオススメ!
そして、探したいものを、表から探し出す視線の動きと、VLOOKUP関数の引数をセリフにして一緒に覚えると、グンっと覚えやすくなります!
検索値 | これを |
---|---|
範囲 | この表から探し出し、 |
列番号 | その何列目のデータを答として表示してね |
検索方法 | 完全一致探しだよ または 近いもの探しだよ |
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